【季節つぶやき事典】第10回《処暑》


新暦の8月23日から(9月8日まで)入る季節『処暑』についてのお話しをしましょう。


《二十四節気》のひとつ処暑(­しょしょ)は秋の節気、立秋、処暑、白露、秋分、寒露、霜降の2番目の節気となります。

処暑は「夏が過ぎるころ」という意味を表していて、厳しい暑さの峠を越した頃です。

朝夕には涼しい風が吹き、虫の声が涼を伴って聞こえてくるでしょう。

ただし、「処暑」のころは昼夜の気温の差や、夏と秋の季節の変化に人の体がついていけず、体調をくずして呼吸器系や胃腸、風邪、夏バテや食中毒にかかりやすい時期でもありますので、まだまだ注意が必要です。




暑さが少し和らぎ、穀物が実り始めますが、同時に台風の季節の到来でもあります。二百十日や二百二十日と並んで台風特異日とも称されるようです。

昔の人たちはこの暦に従って農作業を行ってきました。台風の襲来に敏感だったことが伺えます。




ほかにも、この時期は激しい夕立が降ることもよくあります。急な天候の変化に備えるよう日中の日傘兼用の折り畳み傘を常備しておくといいですね。

夏至の頃と比べると日の入りが40分ほど早くなっているために、「日が短くなった」と感じる様にもなってくる頃です。

処暑の《七十二候》は以下です。

初候:綿柎開(わたのはなしべひらく) 8月23日〜8月27日頃

次候:天地始粛(てんちはじめてさむし)8月28日〜9月1日頃

末候:禾乃登(こくものすなわちみのる) 9月2日〜9月6日頃

ひとつずつ見ていきましょう。

《綿柎開(わたのはなしべひらく)》



綿を包む「柎=花のがく」がはじけ、中からコットンボールが顔を出し始める頃です。

7月から9月にかけて、綿はハイビスカスに似た淡い黄色い花を咲かせます。花は1日でしぼんでしまいますが、開花後50日ほどで「蒴果(さくか)」と呼ばれる実が熟し、その実はやがてはじけて種子を飛ばします。そしてその種子を包んでいたふわふわとした白い「綿毛」が顔をのぞかせるのです。

この綿花の綿毛をほぐして綿の糸を紡ぎます。

ちなみに綿は、植物としての呼び名は「わた」、製品になると「めん」と呼ばれるそうです。


《天地始粛(てんちはじめてさむし)

ようやく暑さが収まりはじめる頃。

「粛」は縮む、しずまる、弱まるという意味で、夏の気が落ち着き、万物が改まる時季とされています。

天気予報の天気図には秋雨前線が登場し、北の方から冷たい空気を運んできます。

涼風が心地よく大地に吹き渡ると、実りの時はもう目前となります。

秋雨前線は「秋の空気」と「夏の空気」の境目。

秋になると北から冷たい空気がやってくるので、季節が進むにつれて秋雨前線の位置は次第に南下します。

南から台風が北上してくる時に秋雨前線があると、暖かく湿った空気で前線が刺激され、台風が離れている段階から大雨になることがあります。

秋雨前線が停滞する時期は、台風の動向にも注意が必要です。


《禾乃登(こくものすなわちみのる)》

いよいよ稲などの穀物が実り始め、日に日に稲穂の先が重くなってくる頃。

暑さはやわらぎ、禾(のぎ)が収穫の時を迎える季節です。


「禾」は「いね」や「のぎ」とも読み、稲・麦・稗・粟などの穀物を総称した言葉です。

「禾」という漢字は稲穂が実ったところを表した象形文字なのだそうです。

この時期は台風が襲来してくる時期でもあり、各地では風をおさめて豊作を祈る風鎮祭(ふうちんさい)が行われます。

風日待(かざひまち)といって、仕事を休んで村人が集まって飲食をしたり、風止め籠りなどと称して村の神社にお籠りをするなど、簡単な神祭りの形式をとるものが多いようです。



【雑節 二百十日(にひゃくとおか)】

新暦9月1日頃 立春から210日目(立春を1日目とするので立春の209日後)で、台風がやってくる時期とされています。

八朔や二百二十日とともに、嵐が来るとされる三大厄日です。先人たちは稲の収穫時期に台風が来ることを大変重んじて暦の上で注意を呼び掛けたのでしょうね。

新潟県の弥彦神社の二百二十日の風祭や、兵庫県の伊和神社の二百十日の7日前の風鎮祭などは、神社の神事にもなっています。

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