【季節つぶやき事典】第19回《小寒》

新暦の1月5から(1月19日まで)入る季節『小寒』についてのお話しをしましょう。




《二十四節気》のひとつ小寒(しょうかん)は冬の節気、立冬、小雪、大雪、冬至、小寒、大寒の5番目の節気となります。

小寒とは、寒さが極まる手前のこと。この日から寒の入りを迎え、寒さが厳しい時期です。一年で最も寒い時期を「寒(かん)」といって、小寒から始まるので「寒の入り」です。


立春になる寒の明けまでの約1か月は寒の内といいます。





小寒の《七十二候》は以下です。


初候:芹乃栄(せりすなわちさかう) 1月5日〜1月9日頃


次候:水泉動(しみずあたたかをふくむ) 1月10日〜1月14日頃


末候:雉始雊(きじはじめてなく) 1月15日〜1月19日頃




ひとつずつ見ていきましょう。





芹乃栄(せりすなわちさかう)



芹がすくすくと群れ生えてくる頃。


春の七草のひとつで、五節句のひとつ1月7日の人日(じんじつ)にその年の健康を願って七草粥をいただきますね。

この風習には、お節料理で疲れた胃を休ませて野菜が乏しい冬の時期に不足しがちな栄養を補うという側面もあります。


春の七草は、せり、なずな(ぺんぺんぐさ)、ごぎょう(ははこぐさ)、はこべら(はこべ)、ほとけのざ(こおにたびらこ)、すずな(かぶ)、すずしろ(大根)です。



芹の語源は、競り合うように生えるからだそうです。根が白いので白根草(しろねぐさ)とも呼ばれました。

冬の寒さの中で採れる芹は、芹独特の香りが特に強く、寒芹(かんぜり)、冬芹(ふゆぜり)と呼ばれて珍重されるそうです。





水泉動(しみずあたたかをふくむ)



地中で凍っていた水が動き始める頃。

解釈ではこうなりますが、実際には地下水は年間を通して温度変化がほとんどないそうです。


寒の時期の水は薬になるといわれ、特に寒の入りから9日目「寒九」の水は特別効果が増すといわれました。この日に雨が降ると「寒九の雨」といって、豊作の吉兆とされています。



1月11日は鏡開きですね。

餅は「望月(満月)」に通じて、丸い形が家族円満の象徴とされたことから、その一年の家族円満を願って神様にお供えした鏡餅のお下がりを頂くという風習です。



刃物では縁起が悪いので、槌(つち)で割って食べるというのが習わしです。

鏡餅には歳神様が宿っているので、神様との縁を切らないように「割る」や「砕く」といわず、鏡開きと縁起の良い表現をしたのです。



1月15日は元旦の「大正月」に対して「小正月(こしょうがつ)」と呼びます。

元日に飾った門松や注連縄(しめなわ)はこの前日か小正月に外して、一般的には柳の枝に餅花や繭玉をつけて飾ります。






雉始雊(きじはじめてなく)



雄の雉が鳴き始める頃。


雄の雉の目の周りには赤い肉腫があります。繁殖期になるとこの肉腫が肥大化して顔が鮮やかな赤色になって、赤いものに対して攻撃的になります。それは縄張り争いの他の雄に対しての本能で、「ケーン」という大きな鳴き声を発して縄張り宣言をします。

メスを求めて高鳴きをするという説もありますが、この高鳴きが実際に盛んになるのは3月頃でまだ少し先のことだそうです。


雉は日本の国鳥だということをご存知でしたか?

ヤマドリが深山にいるのに対し、比較的里に近い農耕地周辺に生息していて、人の暮らしの中にいたこと、雄の羽色が美しく性質が勇敢、雌は母性愛が強い、文学や芸術などでも古くから親しまれている、といったことが理由だそうです。

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