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  • 執筆者の写真morinone

【啓蟄のレシピ】(3月5日~3月20日)ひじきの保存食とアレンジレシピ


【季節のレシピ】


季節の恵みである旬の食材でつくる保存食や発酵食と日々のごはん。


自家製調味料や時々おやつも。


季節を感じて愉しみながらつくってみませんか。



ここでは、そんなすこやかなくらしをお手伝いするレシピをご紹介していきます。




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〈旬の食材「ひじき」〉



ヒバマタ目・ホンダワラ科の海藻で、生のひじきは黄褐色なので褐藻類に分類されます。



岩場に生育し、体長は40cm~1mくらいにまで生長します。


北海道から沖縄でまで採れますが、暖かい海を好み、伊勢志摩や瀬戸内海、日本海側の九州沿岸のひじきが有名です。


旬は春ですが、流通しているものは収穫してから乾燥させるなどして加工しているので、1年を通して手に入れることができます。


生ひじきと乾物があります。




5月には生のひじきがスーパーに出回っています。

生のひじきは乾物のひじきと違い、煮込んだりする手間なく、便利です。


でも、その本当の違いをご存知ですか?


「乾燥ひじき」と違って、「生ひじき」は鮮魚コーナー片隅に並べられています。


海から採取したひじきをそのまま売っているのではなく、加工の段階で一度加熱したものを「生ひじき」として販売していますので、厳密にいえば「生」ではないんです。


海からとりたての生のままのひじきには、アクやえぐみがあり、加熱処理しないと食べることができません。


スーパーで購入できる「生ひじき」とは、塩抜きをしてから蒸すか茹でて乾燥させ、異物を取り除いたひじきを戻したものなのです。


その一方で、旬の時期に産地で見かける「生ひじき」は、採取した後、天日干しや乾燥させることなく、生のまま蒸すか茹でるかして売られている本物の「生ひじき」です。

こちらは乾燥ひじきにくらべて、ぷりぷりとした食感でとっても美味しいのだそうです。


パックに「生ひじき」と記載されていて「水戻し」と書かれていなければこちらでしょう。


こちらの場合は、水洗いをして汚れを落とし、その後たっぷりの水の中に30分以上浸していきます。

明らかに見て傷んでいるところは取り除いてから、たっぷりのお湯に入れ強火で加熱します。

沸騰したら弱火で5~10分間ゆでてザルにあげ、その後流水で20秒ほど洗浄します。


ひじきに含まれているといわれている無機ヒ素は水に溶けやすい性質を持つので、こうして水で洗ったり、ゆでこぼしたりすることでしっかりと減らすことができます。



乾物には長ひじき(別名: 茎ひじき、糸ひじき)と、芽ひじき(別名: 米ひじき、姫ひじき)、寒ひじきがありますが、品種が違うわけではありません。



芽ひじきは口当たりのいい葉、長ひじきは歯ごたえのある茎の部分です。

寒ひじきは旬よりも少し早い冬に収穫されたもので、やわらかい若芽のひじきなのです。


海外からの輸入物が多いですが、そちらは養殖されたものです。

国内産は、ほぼ天然ものです。


海藻の中でもひじきの特筆すべき素晴らしい成分はカルシウムです。

なんと牛乳の12倍もあるのだそうです!


カルシウムは体を作るとても大切な栄養素で、「ひじきを食べると髪が綺麗になる」などと言われる理由は、このカルシウムをたっぷり含んでいるからなのですね。

他にも便秘解消に効く食物繊維が、ごぼうの約7倍、貧血や冷え性を軽減する鉄分が、ほうれん草の約15倍など、ひじきには身体にうれしい成分がたっぷりと含まれています。


エネルギーとしてはほとんど吸収されないほど低カロリーで、その他にも、カリウム、リン、ヨード、ビタミンA,B2なども多く含まれています。


店頭で選ぶ際には、乾物は大きさがそろっていて、色が黒く、つやがあるものを、生ひじきはつやつやとしてふっくらしたものを選びましょう。


乾物は、湿気のない場所で保存します。


生ひじきの賞味期限は冷蔵保存でも2~3日と短いので、冷蔵庫に入れたままにしておくとあっという間に傷んでしまいます。


下処理をした生ひじきは、その後すぐにお料理に使うようにしてください。

もし、調理する時間がない場合や食べきれない分は、使いやすい量に小分けにして、冷凍しておくと便利です。

冷凍したひじきを使うときは、水で洗うだけで、普通に使うことができます


乾燥ひじきをもどすと、芽ひじきで7倍~10倍、長ひじきで5~6倍にも増えます。

水溶性の食物繊維であるアルギン酸を含んでいますので、戻しすぎてアルギン酸ばかりでなく、 鉄や色素などの成分が溶け出さないように注意してくださいね。

早く戻したいときは、50℃までのお湯を使ってください。 ただし、お湯の温度が高すぎると同じく栄養分が流出してしまいますのでご注意ください。




【旬の食材レシピ】


今回ご紹介する、ノブさんおすすめの旬の食材を使ったレシピは、

「ひじき」の保存食と、そのアレンジメニューです!


〈ひじきの保存食とアレンジレシピ〉

『ひじきと大豆のマリネ』


アレンジレシピ

*ひじきと春キャベツのサラダ

*ひじきと人参の生姜炒め




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【ひじきの保存食♪】

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ひじきと大豆のマリネ

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ひじきと大豆というと煮物のイメージが強いですが、マリネにするとさっぱりと食べやすく、アレンジが効きます。

オイルとの相性がよく旨みがアップしますよ。


大豆を加えることで食感に変化があり、洋食にも和食にも合うので、他の食材と組み合わせやすい保存食です。



《材料》作りやすい分量

・乾燥ひじき:15g

・大豆の水煮(ドライパックや缶詰でも):100g

〈A〉玉ねぎ(みじん切り): 1/4個分

〈A〉酢:大さじ2

〈A〉オリーブオイル:大さじ1

〈A〉醤油:小さじ2

〈A〉みりん:小さじ2

〈A〉粒マスタード:小さじ1



《つくり方》

①ひじきはさっと洗い、たっぷりの水で戻して、ザルにあげキッチンペーパーなどで水気をしっかり取ります。

玉ねぎはみじん切りにします。


②ボウルに〈A〉を入れて混ぜ合わせます。

まず、酢と玉ねぎを合わせて、玉ねぎの辛味を和らげます。次に醤油、みりん、粒マスタードを加えて混ぜ、最後にオリーブオイルを加えて混ぜ合わせます。


③①のひじきと大豆を加えて混ぜ合わせます。


④清潔な保存容器にマリネ液と一緒に入れ、冷蔵庫で保存します。



〈保存〉

冷蔵庫で4〜5日間ほどが保存の目安です。


〈メモ〉

・枝豆、ひよこ豆、えんどう豆、キドニービーンズなど他の豆をミックスしたり、大豆を置き換えたりしてもよいです。

・オリーブオイルを太白ごま油にしたり、みりんを砂糖や蜂蜜にしたりしても美味しいです。


〈応用メニュー〉

・そのまま食べても、他の食材と合わせてサラダにしても。

・ちくわ、油揚げ、小松菜などの茹でた葉物、かいわれ大根やスプラウト、きゅうり、きのこ類など、お好みの食材を加えてアレンジもしやすいです。

・ご飯に混ぜれば混ぜご飯にもなります。

・生姜、梅干し、マヨネーズなどと合わせても美味しいです。





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アレンジレシピ♪①

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春キャベツとひじきのサラダ

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ひじきと大豆のマリネで和えるだけで、旨みと栄養たっぷりのサラダになります。

ひじきと旬が同じ、みずみずしく甘みのある春キャベツと合わせましょう。



《材料》作りやすい分量

・ひじきと大豆のマリネ: 80g

・キャベツ:2枚(200g)

・ツナ(缶詰):70g(1缶)

・粗挽き黒こしょう:適量



《つくり方》

①キャベツはざく切りにし、さっと茹でてザルにあげ、水気を軽く絞ります。


②ボウルに、①のキャベツ、ツナ、ひじきと大豆のマリネを入れて混ぜ合わせます。


③器に盛り、黒こしょうをふります。




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アレンジレシピ♪②】

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春にんじんとひじきの生姜炒め

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ひじきと大豆のマリネが春にんじんの甘みを引き立てた、生姜が香る炒め物です。

ご飯がすすむ一品になります。ご飯に混ぜて混ぜご飯にしても美味しいです。




《材料》作りやすい分量

・ひじきと大豆のマリネ: 80g

・にんじん:1/2本

・生姜(みじん切り):小さじ1

・オリーブオイル:小さじ2

・白炒りごま:適量



《つくり方》

①にんじんは千切り、生姜はみじん切りにします。


②フライパンにオリーブオイルを入れ、生姜とにんじんを入れて中火で炒めます。


③人参に火が通ったら、ひじきと大豆のマリネと白ごまを加えて炒め合わせます。


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定番のひじき煮もいいですが、マリネやアレンジレシピもぜひお試しください♪

この時期旬の食材と合わせて、春の食卓に並ぶ一品となればうれしいです。



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