【処暑のレシピ】(およそ8月23日~9月7日)桃のみりんコンポート


【季節のレシピ】

季節の恵みである旬の食材でつくる保存食や発酵食と日々のごはん。

自家製調味料や時々おやつも。

季節を感じて愉しみながらつくってみませんか。

ここでは、そんなすこやかなくらしをお手伝いするレシピをご紹介していきます。


※二十四節気「処暑」についてはこちら。


*・・*・・*・・*・・*


《旬の食材「桃」》


桃はバラ科モモ属の木になる果実で、中国が原産とされ、江戸時代に日本でも食用として本格的に栽培が始まりました。

明治時代に入り、中国から水蜜桃が輸入されるようになり、それを品種改良した物が現在一般に流通している色々な桃の原型となっています。

日本の桃はジューシーで舌触りが滑らかだと言われており、世界でも高く評価されているそうですよ。


桃にはたくさんの品種が存在することをご存知ですか?

農林水産省の品種登録データベースでは、なんと280~300種ほどの種が、登録されているのだとか。


大きく分けると大きく4つに分類できます。

  1. 白鳳系……果汁たっぷりで酸味が少なく、上品な甘さが特徴

  2. 白桃系……現在の日本で流通する、いろんな桃の祖とされる品種

  3. 黄桃系……白鳳や白桃に比べると果肉はやや硬く、糖度が低いものがほとんどで、本来は缶詰用に加工されることが多い品種でしたが、品種改良によって生食用もあり。「ネクタリン」とも呼ばれる。

  4. あかつき……白鳳と白桃から生まれた、もっとも生産量が多い品種

そして、品種によって採れる時期や旬は変化します。


それぞれの品種ごとで、収穫できる期間は10日間程度と短く、シーズン中次々と店頭に並ぶ品種は変わっていくというわけです。一番早いもので5月くらいから店頭に並ぶ「極早生種」です。

最盛期は7~8月で、多くの品種が食べごろを迎え、さらに晩生種では9月の終わりから10月に差しかかるころまでとなります。


桃は収穫の10日位前から収穫直前にかけて急激に糖分を蓄えて美味しくなるといわれていますので、収穫前から収穫期にかけての天候で美味しさが左右されてしまうのです。

その時期のお天気が雨のない晴天が続いていると濃厚な味の桃がいただけるというわけです。

生産者の方々の苦労が垣間見れますね。


時期こそ長いものの、みずみずしい桃を食べるなら、やはり夏から初秋までのタイミングがいちばんだそうです。

品種によって甘さや食感も異なるので、自分のお気に入りの品種を見つけてみるのもいいですね。


そんな桃の主成分は果糖です。

この果糖はフルクトースとも呼ばれ、砂糖の1.5倍甘味を感じる単糖類で、体内で代謝の過程を経ずにエネルギーとなるので、 疲労回復には即効性のある栄養源と言われているそうですよ。


桃にはペクチンという栄養素がとても多く入っています。

ペクチンは食物繊維の一種で、腸の働きを活発にしたり善玉菌を増やしたりして、便秘や下痢を解消してくれる効果や、血糖値の上昇を抑えたり、コレステロール値を下げる効果があるといわれています。



桃を選ぶ際には、基本的に形が左右対称で、全体にはっきりした紅色で色付いているものを選びます。

お尻側が白色がはっきりしているもの、果実全体にうぶ毛が生え、芳香が強いものほど良品だとされます。


桃に白いつぶつぶ(果点)があれば美味しい桃のサイン。

実が熟してきて糖度が上がってくると皮に亀裂が入ることでできるのが「果点」です。

皮の表面全体に広がっていればさらに甘さが増してる証。


桃の食べごろを見た目で判断するのは、かなりむずかしいですよね。

よく、指で押してみて柔らかいものがいいなどと聞くことがありますが、「やわらかい=甘い」ではありません!

追熟させるとやわらかくはなりますが、桃の糖度は収穫時に決まるため、甘さは変わらないのだそうです。


まだ硬い(青い)桃は、常温で保存するのがポイント。

しばらくすると、追熟してやわらかくなります。

未熟なものを冷蔵庫に入れると追熟せずに、そのまま傷みはじめてしまうので要注意です。


暖かい時期に実を結ぶ桃は、冷蔵庫での保存に向かない果物です。

食べる1~2時間前に冷やすようにするといいですね。


ちなみに、桃はどの様に剥いて切り分けていますか?

ここでは、簡単にできる、くし形の切り方をご紹介します。


表面の溝にそって包丁を一周させた後、両手で軽く持って種を軸にひねってふたつに割ります。

次に種をえぐり取り、くし形に切り分けてから、まな板に置いた状態で皮と実の間にナイフを入れて、実に沿うように皮を剥くといいそうです。

先に皮を剥いてしまうと、ぬるぬるして手が滑ったり、果肉を潰し果汁が出てしまったりして、もったいないですもんね。

身離れが悪い場合は、先に皮を剥き、種をかすめるように果肉をそぎ切りにしていきましょう。


桃を切ったり皮をむいた時に茶色く変色していくのは、桃に含まれるポリフェノールが空気に触れることで、茶色に変色してしまう(酸化する)ことが原因です。

変色防止には「塩水・レモン水・砂糖水」のどれかに浸けるのが効果的ですが、変色を防止できる時間は1~2時間程度ですのでできる限り早めに食べましょう。


生食はもちろん、コンポートやジャム、タルトにしてもおいしい桃。

ピューレにして、ムースやシャーベットにするのもいいですね。

*・・*・・*・・*・・*


今回ご紹介する、ノブさんおすすめの【処暑のレシピ】は、

旬の食材「桃」を使った保存食『桃のみりんコンポート』です。



――――――――――

桃のみりんコンポート

――――――――――

みりんとレモンを加えたコンポートは、桃の風味を生かしつつ、やさしい甘さですっきりと上品な味わいに仕上がります。

また、みりんでつくると桃が煮崩れしにくくなるのもポイントです。

桃の皮と一緒に煮ることで、シロップがほんのりピンク色に染まってきれいですよ。



《材料》できあがり量 約700ml

・桃…中サイズ5個(約1kg)

・みりん…150ml

・砂糖…70g

・水…桃がひたひたに浸かるくらい(約800ml)

・レモン…1/2個



《作り方》

①桃はやさしく洗い、くぼみに沿って包丁でぐるりと切れ目を入れ、ひねるように回して半分にします。種はスプーンでくり抜き、さらに半分(1/4)にカットします。レモンは2mm厚さの輪切りにします。

②鍋に砂糖、みりん、水を入れて沸騰させ、みりんのアルコールをとばした後、桃を皮の方から入れ、その上に輪切りのレモンを散らし入れます。

*桃が表面から出ているようなら水を足して沸騰させてください。

③クッキンシートやアルミホイルなどで落とし蓋をして、弱火で10分ほど静かに煮ます。

④火を止めて全体をなじませ、そのまま冷まします。

粗熱が取れたら桃の皮をむきます。冷めると皮がつるりとむきやすくなります。



〈メモ〉

*コンポートには、なるべく実が硬めの桃を使うときれいな形を保ちます。

*シナモンスティック、八角、クローブなどを加えるとスパイシーで大人の味わいに。

*凍らせて桃のシャーベットにしても美味しいです。

*シロップは、炭酸水やスパークリングワインなどで割って冷たいドリンクにしたり、寒天やゼラチンで固めてゼリーにしてもいいですね。

〈食べ頃〉

冷やしてすぐに食べられますが、シロップと一緒に冷蔵庫で半日ほど冷やすと、味がよりなじんでさらに美味しくなります。


〈保存〉

冷蔵庫で約3週間が保存の目安です。

冷凍する場合はタッパーやジッパー付保存袋などに入れて約3ヶ月間が目安です。


桃のコンポートのせ豆花(トウファ)

閲覧数:30回0件のコメント