【ことごと綴り】第1回《芒種》6月5日(~6月20日まで)


前回まで『季節つぶやき事典』として二十四節気や七十二候、節句、雑節などについて1年間つぶやき続けてきましたが、つぶやきはじめた時季へと一巡しました。


そこで今回から新たに季節の暮らしにまつわることごとブログを始めます!


その名も『ことごと綴り』です。


二十四節気の時季に沿った旬の食材のことや保存食・発酵食レシピと、陰陽五行説「5季(春夏秋冬土用)」ごとの養生にまつわるお話などをお届けしたいと思います。


「陰陽五行説」とは、伝統的な東洋医学の中心となる考え方です。


「養生」とは、病気にかかるずっと手前の健康な状態の時から実践していくことで、病気にかかりにくく、かかっても軽く済ますことができる生活方法のことです。


この養生には旬の食が深く関わっていますので、より具体的に「知る」「やってみる」「感じる」を実際の暮らしの中に取り入れやすい内容にしたいと思っています。


初回は二十四節気の夏の3番目の節気「芒種(ぼうしゅ)」のことごとから綴ってみたいと思います。






【二十四節気「芒種」きほんのお話】6月5日(~20日頃)



「芒種」は稲や麦などの穂の出る植物の種をまく頃。


「芒」は「のぎ」と読み、イネなどの穂先にある細い毛のような部分を言います。

“種をまく頃”といいましたが、二十四節気は日本の季節感とは、ずれが生じるため実際には、麦は刈り取りの時季、稲は育てた苗を田植えする時期となります。





【芒種の七十二候】


蟷螂が生まれ、蛍が飛び交い、梅の実が黄色く熟す様子を見て季節を表しました。

芒種の時期は「梅雨」の気候となりますが、この「梅雨」という漢字も梅の実が色付く時期の雨というところからだと言われています。


初候:螳螂生(かまきりしょうず)  6月5日~9日頃

次候:腐草為蛍(ふそうほたるとなる)6月10日~15日頃

末候:梅子黄(うめのみきなり)   6月16日~20日頃


※詳しくはこちらをご覧ください。




芒種は、梅雨の時期にあたります。

梅雨の時期になると、湿度や気温の変化が激しいので、体調を崩す方が多いです。

そのような時に、少しでも栄養価が高い旬の野菜を食べることによって、健康を維持することにもつながりますので、是非皆さんも召し上がって下さい。




〈旬の食材Pick up①大葉〉



殺菌作用があるので、梅雨のこの時季、刺し身など傷みやすいものにそえることで食中毒予防の効果があります。 また、この香り成分は嗅覚を刺激してくれるので、胃液の分泌を促して食欲を増進させてくれます。 βカロテンを豊富に含むので、抗酸化作用によってアンチエイジングやガン予防に効果があります。



〈旬の食材Pick up②梅の実〉



雨は、本来「ばいう」と読み、中国から伝わってきたもので、梅の実が熟す頃に降る雨を指しています。 梅雨を「つゆ」と読むようになったのは、江戸時代頃からだということです。 黴(カビ)が生えやすい季節なので、「黴雨(ばいう)」と書くこともありました。

梅は、古くから日本人の身近にある植物で、花見といえば「桜」を連想すると思いますが、奈良時代以前は、梅の花を愛でるものでした。 梅の花が咲くのは二月~四月ですが、実が熟すのは六月の時季なのです。

そして、梅干しを漬けるには、この時期の梅が最適です。 梅の実は6月上旬に出荷が始まり,スーパー等にもいっぱい並び,7月の梅雨明けは、梅干しをつけるのに、最適の時期です。


「塩梅」ということばがありますが、これは元々「梅の塩漬けがうまくいったこと」を表していたものが、加減や調整がうまくいった時に使われるようになりました。

梅干しには、殺菌効果や疲労回復、血液浄化作用など、様々な効果があります。

梅干しに含まれるピルビン酸は、肝機能の強化の作用があるので、二日酔い予防に有効です。



「梅はその日の難逃れ」ということわざをご存知ですか?


朝、梅干しを食べるとその日一日難を逃れることができるというものです。

今でこそ、その効果は科学的に解明されていますが、昔から「梅は三毒を断つ」と言われ、日本人の健康を支え食中毒や水あたりを防ぎ、治療する薬としても重宝されてきました。


三毒とは

1.食べ物の毒:食べ物に付着するバクテリアなど 2.血液の毒:疲労の元になる乳酸など 3.水の毒:水に含まれる雑菌や病原菌 を指しています。

日の丸弁当のご飯の真ん中にある梅干しは、ご飯が悪くなるのを防ぐためにと、入れられていました。 おにぎりの具として、梅干しを使ったのも同じ理由からです。




〈旬の食材Pick up③辣韭(らっきょう)〉



らっきょう特有の香りのもとは「アリシン」という成分で、疲労回復や滋養強壮に効果があります。

免疫力アップ、血行促進、食欲増進にもよいそうです。


胃もたれや食欲がないなど、夏バテに積極的に摂ってみてはいかがでしょうか。


芒種の時期になると、店頭でも山積みになって売られているのを見かけます。

らっきょうは、芽が出過ぎていないものが新鮮です。傷のないふっくらと丸みを帯びたものを選びます。

芽が出やすいので、なるべく求めたその日に下処理をしましょう。




今回はノブさんおすすめの3種のらっきょう漬けのレシピをご紹介します。


漬けたてから少しずつ変化する味を楽しめるのは自家製ならではなので、ぜひ作ってみてくださいね。





《らっきょうのレシピ》・・・・・・・

 

らっきょうの甘酢漬け

らっきょうの味噌漬け

らっきょうの実山椒醤油漬け



【らっきょうの下処理】


*3種共通(下処理した1kgのらっきょうで3種のらっきょう漬けをつくります。)


薄皮をむいて塩をまぶし、湯通ししてから好みの味に漬けます。



〈材料〉


・らっきょう:1kg

・粗塩:20g



① らっきょうをボウルに入れ、1つずつにばらしながら水で洗って泥を落とし、芽とひげ根(できるだけ浅めに)を切り落とす。





② 再び水をはったボウルに入れて、薄皮をきれいにむく。傷があるものは傷がなくなるところまでむく。


③ ザルにあけて水けをきり、ボウルに入れて塩をまぶす。1時間ほどおくと水分が出てくる。




④ 鍋で沸かしたたっぷりの熱湯に③を入れ、10秒ほどで引き上げる。ザルにあげて粗熱がとれたら水けをよく拭きとる。

*水けが残っていると傷みの原因になるので気をつける。



▼下処理した1kgのらっきょうで3種のらっきょう漬けをつくります。



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【らっきょうの甘酢漬け】


ぜひつくりたい定番のらっきょう漬け。



〈材料〉1Lくらいの広口保存びん1本


・らっきょう(下処理したもの):500g


〔甘酢〕

 ・米酢:400ml

 ・みりん:50ml

 ・きび糖(または砂糖):200g

 ・塩:大さじ2


・赤唐辛子(種を取る):1本



① 鍋(ホウロウまたはステンレス)に甘酢の材料を入れて中火で沸騰させる。きび糖が溶けたら火を止めて冷ます。


② 清潔な保存びんにらっきょうを入れて甘酢を注ぎ、赤唐辛子を加える。


〈食べ頃〉フレッシュ感を味わうなら1週間後から。味がなじむのは1ヶ月後から。

〈保存〉冷蔵庫で1年間が目安。



白砂糖で甘酢をつくると淡い色味の甘酢漬けになります。



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【らっきょうの味噌漬け】


こっくりとした味わいでおつまみにもおすすめ。



〈材料〉500mlくらいの広口保存びん1本


・らっきょう(下処理したもの):200g


〔味噌漬けのもと〕

 ・味噌:150g

 ・みりん:大さじ3

 ・きび糖(または砂糖):40g



① ボウルに味噌漬けのもとの材料を入れて混ぜ合わせる。らっきょうを加え合わせる。


② 清潔な保存びんに移し入れる。


〈食べ頃〉フレッシュ感を味わうなら1週間後から。味がなじむのは1ヶ月後から。

〈保存〉冷蔵庫で1年間が目安。




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【らっきょうの実山椒醤油漬け】


ピリリとした味わいがクセになります。



〈材料〉500mlくらいの広口保存びん1本


・らっきょう(下処理したもの):200g


・実山椒:30g(お好みで調整)

・米酢:80ml

・しょうゆ:80ml

・みりん:大さじ2

・刻み昆布:3g



① 実山椒は軸を取って7分間茹でて冷水に1時間つけてアクを抜く。ザルにあげて水けをよく拭き取る。


② 清潔な保存びんに全ての材料を入れる。


〈食べ頃〉フレッシュ感を味わうなら1週間後から。味がなじむのは1ヶ月後から。

〈保存〉冷蔵庫で1年間が目安。




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