【ことごと綴り】第6回《処暑》8月23日(~9月6日頃まで)

今回は「処暑(しょしょ)」のことごとを綴ってみたいと思います。




【二十四節気「処暑」きほんのお話】8月23日(~9月6日頃)


二十四節気のひとつ処暑(しょしょ)は秋の節気、立秋、処暑、白露、秋分、寒露、霜降の2番目の節気となります。


処暑の処は「落ち着く」という意味を持ちます。「暑さがおさまる」という意味を表していて、厳しい夏の暑さが峠を越す頃です。


朝夕には涼しい風が吹き、虫の声が涼を伴って聞こえてくるでしょう。

ただし、「処暑」のころは昼夜の気温の差や、夏と秋の季節の変化に人の体がついていけず、体調をくずして呼吸器系や胃腸、風邪、夏バテや食中毒にかかりやすい時期でもありますので注意が必要です。



暑さが少し和らぎ、穀物が実り始めますが、同時に台風の季節の到来でもあります。


二百十日や二百二十日と並んで台風特異日とも称されるようです。

(※立春から210日目、220日目(立春を1日目とするので立春の209日後と219日後))


先人たちはこの暦に従って農作業を行ってきました。

台風の襲来に敏感だったことが伺えますね。



この時期は激しい夕立が降ることもよくあります。急な天候の変化に備えるよう日中の日傘兼用の折り畳み傘を常備しておくといいですね。


夏至の頃と比べると日の入りが40分ほど早くなっているために、「日が短くなったな」と感じる様にもなってくる頃です。

巡る時間は同じなのに、なんだか損をしたような気になるのはわたしだけでしょうか。




【処暑の七十二候】


夏に咲いた花がしぼみ実となり、綿を包む「柎=花のがく」がはじけて、中からコットンボールが顔を出し始める時季です。

夏の気が落ち着き、朝夕に涼しさを感じるようになると、いよいよ稲が実りの時を迎えます。




初候:綿柎開(わたのはなしべひらく) 8月23日〜8月27日頃


次候:天地始粛(てんちはじめてさむし)8月28日〜9月1日頃


末候:禾乃登(こくものすなわちみのる) 9月2日〜9月6日頃






〈旬の食材Pick up①ルッコラ〉



ルッコラの旬は4~6月と10~12月。 地中海沿岸に起源をもつハーブの一種です。


歴史は古く、かつてクレオパトラも美しさを保つ為に好んで食べていたそうですよ。


ルッコラの名前の由来は、葉の周りに葉が直立している様子がロケットのようなので、ロケットといわれるようになったからだとか。


フランス料理では「ロケット(roquette)」、英語でも「ロケット (rocket)」。


では何故ルッコラ?


ルッコラはイタリア語で「ロケット」の意味なのです。

日本ではイタリア料理の普及と共に一般に知られるようになったため、ロケットよりもイタリア名ルッコラの方の知名度が高いのですね。


ルッコラは、ほのかにゴマのような香りがします。

味は少しピリッと辛く、苦味も持っていますが、その度合いは栽培方法や土壌によってかなり違うようです。


ルッコラの辛味はダイコンやからしなどに含まれている辛味成分と同じアリルイソチオシアネート(芥子油)と呼ばれる成分によるものだそうです。

これには抗癌作用や抗菌作用の他血栓予防にも効果があるとされ、胃液の分泌を促し、腸の働きを抑える働きがあります。


他にも、β-カロテンを初めビタミンC、ビタミンEやビタミンKを豊富に含む、栄養価が高い緑黄色野菜です。


解毒効果があるグルコシノレート、マグネシウムやリン、鉄といったミネラルも含んでいます。


葉の色が濃いものほど風味が強く、若く茎が細い葉の方が風味はソフトな傾向にあるようです。

緑又は黄緑色が鮮やかなもので、茎葉はシャキッとしているものを選んでください。


冷蔵庫に入れる際には乾燥しないように袋などに入れ、根元を下にして、なるべく立てて入れておくようにしましょう。

他の青菜類同様生きているため、寝かせて入れておくと上に向かって茎が曲がってくると同時に、痛みも早くなってしまいます。





〈旬の食材Pick up②ゴーヤ(苦瓜)〉



原産地は熱帯アジアといわれていますが、それ以外の熱帯地域でも野性種が見られます。


苦瓜(にがうり)という名の通り非常に苦味が強い瓜です。

完熟する前の未熟果を食用とします。


施設栽培などもあり、通年流通するようになっていますが、一番美味しく、栄養価が高くさらに価格が落ち着くのはもちろん旬の夏です。


日本に伝わったのは江戸時代といわれています。

思ったよりも以前から伝わっていたのだなぁという印象を受けましたが、皆さんはいかがですか?


九州や沖縄で栽培が始まり、その地では非常に身近な食材として食されてきたようですね。

最近は本州でも店頭で見かけるようになりましたが、まだ日常的な野菜ではないようです。


ただ、近年夏の酷暑をしのぐために、日除けとしてグリーンカーテンが注目されてきています。ゴーヤが一般家庭で栽培される機会が一気に増え、5月頃ホームセンターに行くとゴーヤの苗が沢山売られているのを目にするようになりました。

どんどん一般的になってきているのは確かですね。


ゴーヤは76mgと非常に多くのビタミンCを含んでいます。

ビタミンCを多く含むといわれるキウイでさえ69mgですから、如何に多いかが分かりますね。

通常加熱すると壊れやすいのですが、ゴーヤは炒めても壊れにくいようです。


ゴーヤ独特のあの苦味成分は「モモルデシン」という成分で、これがとても身体に良いのです。

まずは、胃腸の粘膜を保護し、食欲を増進する効果があるそうです。

また、神経に働きかけて、気持ちをシャキッとさせる効果もあると言われています。


選ぶ時は、ふっくらとしていて、あまり大き過ぎないものの方が美味しいようです。

色が濃く鮮やかで表面につやがあるものが若く、新しいです。

持った時に硬いくらい張りがあり、ずっしりと重みを感じるものを選んでください。


ゴーヤは一般的には、イボイボが細かく密集して色が濃い物の方が苦いと言われ、逆にイボイボが大きくて、色が薄い物が比較的苦味が弱いと言われています。

それはゴーヤが成長し、熟し始めている可能性があるからです。


近年は、その様に品種改良されたものも出回っているようですよ。


ゴーヤを調理するには、下ごしらえが必要です。

縦半分に割り、中の種とワタをスプーンなどで取り除きます。

この時に、ワタの部分を綺麗にそぎ落とすようにすると苦味が和らぎます。


歯ごたえが残るよう、3~5mm厚に切ったゴーヤに軽く塩を振って10分から20分ほどなじませてから水ですすいでおくと苦みが少し薄らぎ、緑の色が鮮やかになります。


茹でる場合は、水に対して2%の塩(1Lに対して20g)を加え沸騰させ、ゴーヤを入れて1分程茹でてから、冷水に落として色止めします。

熱が取れたらすぐにザルに揚げ、よく水気を切ります。


保存方法は、乾燥しないように濡れた新聞紙などにくるんで冷暗所に置いておくか、ナイロンやポリの袋に入れて野菜庫に入れてください。


茹でたものを小分けして冷凍しておけばかなり長期に保存でき、使い勝手が良いですよ。






〈旬の食材Pick up③真鰯(まいわし)〉



日本では代表的な鰯(いわし)で、主にイリコなどに加工される片口鰯(かたくちいわし)など比べ鮮魚として店頭に並ぶ機会が多い魚です。


他の鰯との見分けは、側線に沿っていくつか黒い斑点が目印となります。

その体側に並ぶ斑点からナナツボシ(七つ星)などとも呼ばれていますが、この斑点は必ずあるというものでもなく、個体によってはほとんど見えないようなものや、逆に2~3列にわたって並ぶものなども見られます。


一般によく目にするのは20cm前後のものが多いですが、大きさによって呼び名が変わる出世魚です。

地方によっても違いはあるようですが、よく知られているところでは以下のような名称で呼ばれています。


シラス・・・白い稚魚の状態

アオコ、ヒラゴ、タツクチ・・・数センチほど(10cm未満)