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  • 執筆者の写真morinone

【ことごと綴り】10月~季節の保存食~《栗の蜜煮と栗ペースト》


10月になりましたね。

今月のことごと綴りをお届けします。


これまでのことごと綴りの季節ごとの内容も織り交ぜながら、その時々の季節を感じ、暮らしの中に無理なく取り入れられるきっかけになれば、と思っています。


毎月、その季節の旬、旬の食材の保存食とそのアレンジレシピを2回に分けてお届けする予定です。


“伝統を受け継ぐ”というとなんとなく重たい心持ちになりますが、暮らしの中で人から人へ自然と繋いできたというものも少なくありません。


先人たちの祈りや願いや暮らしの中の工夫、そして楽しみがそこにはあります。


これからの時間の流れの中にも、それらが無理なく続き、人の営みに彩りを添えてくれたらと思います。





10月 【和風月名 神無月


残暑から、からっとした爽やかな空気を感じるようになり、空が高く澄みわたってきます。

姿は見えなくても金木犀の香りがどこからともなく漂ってくると、“秋がきたんだなぁ”と思いますよね。


食、芸術、読書、スポーツと秋を堪能する季節です。


少し肌寒くなってきた夜の月を見上げれば、冴え冴えとした姿を見せてくれます。


お月見団子

<10月のならわし>


・10月8日:

寒露(かんろ)~二十四節気


・10月(15~)17日:

神嘗祭(かんなめさい)


・10月20日(地域により異なる):

えびす講(えびすこう)


・10月24日

霜降(そうこう)~二十四節気


・10月27日(旧暦9月13日):

十三夜(じゅうさんや)


・10月下旬~12月初旬頃:

紅葉狩り(もみじがり)



※それぞれのならわしの詳細はこちらをご覧ください。




<旬の野菜>

大豆・松茸・銀杏・山芋・しめじ・牛蒡・蓮根・小豆・隠元豆・菊



<旬の魚貝>

真鯖・ホッケ・イトヨリ・鯛・片口鰯



<旬の果物>

無花果・レモン・洋梨・栗・落花生



<季節の草花>

金木犀・銀杏・杜鵑草(ほととぎす)・菊・犬蓼・竜胆(りんどう)・オナモミ・どんぐり



 

今月の旬の食材

『栗』


秋刀魚

秋の味覚に欠かせない栗は、縄文時代の遺跡から出土しているほど、歴史の古い果物です。

種を食用とするもので、ナッツの一種です。


栗は、和栗、洋栗、中国栗と、大きく分けて3種類あります。


和栗は、日本が原産地で、色は黄色みが強く、身が大きいのが特徴です。

風味がよく渋い甘味があり、繊細な味がします。


洋栗は、フランス、イタリア、スペインなどのヨーロッパが主な産地で、和栗より身が小さく締まっています。


日本では生の状態で流通することは珍しく、製菓材料として加工されていることがほとんどです。


中国栗は、中国が原産で、小粒で甘味が強く、日本では天津甘栗として食べられています。


生の和栗は8月の終わりから12月まで流通します。

旬は9月〜11月の中旬頃までです。


鮮度や品質の見分け方は、


・皮にツヤとハリがある ・虫に食べられた穴などのないもの ・白っぽいおしりの部分が大きいもの

・重みのあるもの


などがあります。


栗は0℃に近い温度の冷暗所で寝かせることで、でんぷんが糖化して甘みが増します。


新聞紙などに包んで保存袋に入れて冷蔵庫のチルド室へ。

ポリ袋の口は栗が呼吸できるよう軽く閉める程度がよいです。

一度保存してから調理した方が、より強く甘みを感じることができるそうです。


保存期間の目安は、チルド室(0~2度くらい)で2週間〜1ヶ月ほど。

(チルド室がなければ冷蔵室(2~6度くらい)へ。)


栗は水分量が少ないので、冷凍保存にも向いています。

皮つきのままでもゆで栗にしてからでも可能で、乾燥しないように保存袋に入れて、空気を抜いて口を閉じます。


長時間常温でそのままにしておくと、水分が飛んで、実が縮んだり、虫が入ったりするので注意しましょう。


 

季節の保存食 

『栗の蜜煮と栗ペースト』


栗の蜜煮と栗ジャム

今回ご紹介する季節の保存食は『栗の蜜煮』と『栗ペースト』です。


秋の味覚のひとつといえば、栗!ですね。


栗は、皮むきなど手間はかかりますが、あの美味しさをまた味わいたいから大変な栗しごとも楽しめてしまう、手間のかけ甲斐のある食材です。


ほっくりと甘い栗の味が引き立つ『栗の蜜煮』は、栗に甘みをつけただけのシンプルな調理ですが、米飴を加えることでコクとツヤが出るのがポイントです。


そのままいただくのはもちろん美味しいですが、お菓子やパンづくり、お料理にも幅広く使える保存食です。

コーヒーと一緒に食べるのが秋の楽しみのひとつになっています。


『栗ペースト』は、『栗の蜜煮』をペースト状したものです。蜜煮で形が崩れてしまった栗を使ったりします。


ほんの少しの塩で、より栗の甘みを引き立たせます。


ペーストにしておくとアレンジがききやすく、冷凍で保存しておけば、いつでも美味しい栗を楽しめて便利です。


『栗の蜜煮』も『栗ペースト』も、取り分けて冷凍しておき、お正月におせち料理の栗きんとんにするのが毎年の恒例となっています。




『栗の蜜煮』



栗の蜜煮の材料

【材料】約500ml容量の保存びん1本分


・栗:500g(鬼皮入れて/中粒20〜25個くらい)

〈A〉砂糖(てんさい糖):100g

〈A〉米飴(水飴):大さじ2(50g)

〈A〉水:200ml

〈A〉塩:ひとつまみ(約1g)



【つくり方】


皮をむく。

栗は耐熱ボウルに入れて、かぶる程度の熱湯を注ぎ入れ、冷めるまで30分〜1時間置きます。

◎熱湯に浸すことで鬼皮が剥きやすくなります。


栗の剥き方

ザルにあげ、お尻の部分を包丁で切り落とし、切り口から鬼皮をむいていきます。

渋皮だけになったら、平らな側面の渋皮を薄く切り落とし、残りの渋皮も包丁で栗の形にそってむきます。むいたものから水に浸けておきます。

◎水に浸けてアク抜きをします。


栗の剥き方

栗の剥き方

②下茹でする。

鍋に栗と、栗がかぶるくらいの水を入れて火にかけ、沸騰したら弱火にして20〜25分、竹串がスッと通るくらいやわらかくなるまで茹でます。

◎鍋に栗を入れる際、なるべく隙間なく詰めて入れると、煮崩れしにくくなります。


栗を煮る

③煮詰める

栗が割れないように気をつけながら湯をきります。

栗が入っている鍋に〈A〉を入れ、クッキングシートなどで落としブタをして再度火にかけ、沸騰したら弱火にして10分煮ます。

火を止めてそのまま冷まします。


清潔な保存びんなどの容器に煮汁ごと入れて保存します。


栗の甘露煮を保存びんに入れる

〈食べ頃〉

すぐに召し上がれますが、冷蔵庫で1日おくと味がなじんでより美味しくなります。


〈保存〉

冷蔵庫で10日〜2週間ほど、冷凍で3ヶ月ほどが保存の目安です。

煮沸消毒した保存びんに入れてしっかり脱気をすると、冷暗所で約1年保存可能です。


〈応用メニュー〉

*ラム酒などの洋酒を加えると大人の味わいに。

*パウンドケーキ、蒸しパン、マフィン、マドレーヌ、モンブラン、ブラウニー、タルト、ガトーショコラ、パイ、スコーンなどの洋菓子。

*栗きんとん、おはぎ、ようかん、どら焼き、大福、最中、浮島などの和菓子。

*スープ、おこわ、フリット、白和えなどのお料理。きのこやベーコンなどと合わせてグラタンやクリームパスタにするのもおすすめ。





〜『栗の蜜煮』の応用メニュー〜

『栗ペースト』


栗ジャムの材料

【材料】約400〜500ml容量の保存びん1本分


・栗の蜜煮:300g

・栗の蜜煮の煮汁:50ml〜

・塩:小さじ1/3〜1/2



【つくり方】


①材料全てをフードプロセッサーに入れ、なめらかになるまで撹拌します。

(ハンドブレンダーやミキサー、すり鉢で潰しても)


栗の甘露煮をフードプロセッサーにかける

栗の甘露煮と材料をフードプロセッサーにかける

②清潔な保存びんなどの容器に入れて、冷蔵庫で保存します。



〈食べ頃〉

すぐに召し上がれますが、冷蔵庫で一晩おくと味がなじんでより美味しくなります。


〈保存〉

冷蔵庫で5日〜1週間ほど、冷凍で3ヶ月ほどが保存の目安です。

冷凍にする場合はジッパー付保存袋に入れて平らにし、空気を抜いて口を閉じて保存。


〈応用メニュー〉

*少しの洋酒(ラム酒など)を加えると、より深みが増して立派なスイーツになります。

*モンブラン、アイス、タルト、プリン、ムース、クリームなどの洋菓子。

*栗きんとん、お汁粉、おはぎ、ようかん、お饅頭、などの和菓子。

*クラッカーに塗ってナッツやドライフルーツ、生ハムなどを添えておつまみに。

*バターと混ぜて栗バター、メイプルシロップやバニラエッセンスなどを加えて栗ジャムに。

*パンやバゲットにバターを塗って、栗ペーストをのせてトーストするのがおすすめです。

さらにカマンベールチーズや黒こしょうをのせたり、焼き上がりにメイプルシロップや蜂蜜をかけても◎。


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