今回は「穀雨(こくう)」のことごとを綴ってみたいと思います。
《二十四節気》のひとつ穀雨(こくう)は春の節気、立春、雨水、啓蟄、春分、清明、穀雨、の最後の節気です。
穀雨(こくう)とは、百穀(ひゃっこく)に、たっぷりと水分と栄養がため込まれ、元気に育つよう、天からの贈り物でもある恵みの雨が、しっとりと降り注いでいる頃のことです。
百穀とは、数多くの穀物のことで、人類が主食としてきた米、麦、粟(あわ)、稗(ひえ)、黍(きび)、豆などの類をいいます。
この時期に降る雨は、百穀を潤して、芽を出させる恵の雨として 「百穀春雨(ひゃっこくはるさめ)」といわれています。
穀雨は、種まきなどを始めるのに適した時期なので、農作業の目安にされています。
この時季に、特に雨が多いというわけではありませんが、穀雨以降、降雨量が多くなり始めます。
「清明になると雪が降らなくなり、穀雨になると霜が降りることもなくなる」
という言葉があるように、南の地方ではトンボが飛び始め、冬服やストーブとも完全に別れる季節です。
変わりやすい春の天気もこの頃から安定し、次第に日差しも強まりはじめます。 穀雨は、春の最後の二十四節気。
季節は既に晩春となり、徐々に夏へと移り変わっていきます。
穀雨を目安に衣替えをしてみてはいかがでしょうか。
そして、穀雨が終わる頃に八十八夜(はちじゅうはちや)を迎えます。
立春から数えて88日目を「八十八夜」といいます。
八十八夜とは季節の移りかわりの目安となる雑節(ざっせつ)のひとつで、この頃から霜が降りなくなり気候が暖かく穏やかになると言われているので、稲の種まきや茶摘みの目安とされてきました。
また、「八十八」を組み合わせると「米」という字になることや、「八十八」は末広がりで縁起がよいため、豊作祈願の行事や夏の準備を始める吉日とされているそうです。
【春分の七十二候】
だんだんと暖かくなり、野山だけでなく、水辺の葭 (あし) も芽を吹きはじめる季節です。
暖かくなるとともに、霜が降りなくなり、苗が健やかに育ちます。
田植えの準備が始まり、活気にあふれている農家の様子が連想できますね。
そして、百花の王である牡丹が、春から夏へと移りゆく季節の橋渡しをするように咲き始めます。
・初候:葭始生(あしはじめてしょうず) 4月21日〜4月25日頃
・次候:霜止出苗(しもやみてなえいずる) 4月26日〜4月30日頃
・末候:牡丹華(ぼたんはなさく) 4月31日〜5月5日頃
(※七十二候の詳細はこちらをご覧ください。)
【旬の食材】
〈旬の食材Pick up①苺〉
苺は、バラ科の多年草の一種で、オランダイチゴ属に含まれます。
日本では、果実とは「木」になるもの。
苺は草に実がなることから、農業上や植物上は野菜の仲間とされています。
でも、市場では果物として扱われていて、流通上は果物の分野となっています。
今の日本には統一した基準がないそうです。
ところで、赤い愛らしい姿をした苺ですが、食べている部分は、実は果実ではないということをご存知ですか?
この部分は花托の発達した花の一部で、本当の果実は、その周りにある胡麻のような粒のひとつひとつなんです!
今では世代交代が進み、現在市場に出回っている主な品種は非常に増えています。
完熟しても赤くならない白苺や、桃のような香りを楽しめる「桃薫」など個性派品種の生産も増え始め、注目を集めています。
苺はケーキ作りに欠かせない果物なので、お菓子屋さんが1年中、国産のものを使いたいという要望から品種改良がなされ生まれたのだそうです。
産地や品種ごとに歯ごたえや味わいなど、個性が異なるので、いろいろ食べ比べてお気に入りを探してみるのもいいですね。
苺の旬を冬と思っている方も多いようですが、本来の旬は春です。
ビニールハウスなどの施設を使わずに、屋外の畑で栽培される苺は3月から4月くらいの春後半にかけてがもっとも甘くて香りもよく、しっかりと熟した食べ頃を迎えるのです。
いちごは熟してから収穫するものなので、この時期が本来の旬となります。
でも、「苺の旬は春~初夏」という考えが一般的だったのは、屋外で栽培される苺が主流だった1960年代頃まで。
その後、ハウスなどで人工的に春の環境をつくる促成栽培が普及し、苺は11~12月頃から収穫できるようになりました。
これは、苺の需要が爆発的に増えるクリスマスにあわせて、品質の高いものを冬の時期から収穫するために考えられた技術。
現在では「苺の旬は冬~初夏」と言えるほど、長い期間美味しい苺が食べられるようになりましたね。
ただ、最も美味しく、安く沢山出回るのは1月から4月と言えるのではないでしょうか。
農園で新鮮な苺が食べられる苺狩りの適期は、地域によってさまざま。
東北~九州の一般的な苺狩りシーズンは1~5月頃で、1~3月頃に最盛期を迎えるところが多いと言われています。
苺は、ある程度の量をまとめて食べることが多いので、ビタミンCの摂取に適していて、7粒程食べれば一日に必要とされる量が賄えるとされています。
苺の赤い色素成分であるアントシアニンはポリフェノールの一種で、眼精疲労回復や視力回復に有効といわれています。
また、水溶性食物繊維の一種であるペクチンに富み、腸内環境を改善して便秘の解消などを期待できます。
また、虫歯予防に役立つとされるキシリトール、抗酸化作用を発揮するフラボノイドなども含まれています。
店頭で選ぶ際は、果実全体が赤く染まっており、表面に艶があり産毛のようなものが残っているものを選びます。
また、へたも要チェック。
摘みたての苺のヘタは緑が鮮やかでピンと先が立っています。
ヘタの部分が大きすぎないものを選びます。
青々としたヘタが大きいものは養分バランスがうまく調整できていないものに多いようです。
苺のサイズや形は味にあまり関係していないため、お好みで選んでも問題ありません。
パックに詰めて売られているものは、下の段もしっかりとチェックしましょう。
苺狩りでは自分で採ってたくさん食べられるのが嬉しいですよね。
そこで、甘いイチゴの見分け方のワンポイントアドバイス。
当然、より赤く熟したものを選びますが、苺は糖度が限界まで熟すとヘタの近くの果実表面にひびが入りやすくなります。そういったものを見つけたら、間違いなくとても甘い苺です。
こういう苺は店頭には並びませんので、苺狩りならではの醍醐味といえますね。
購入後、生のまま食べるのなら甘味と香りを十分に楽しめるよう、なるべく冷蔵庫には入れず、その日のうちに食べるのをおすすめします。
冷蔵庫で保存する場合は、傷みやすいため、洗わずに保存するのがポイントです。
乾燥しないようパックごとポリ袋などに入れてから冷蔵庫の野菜室で保存しますが、なるべく早めに食べきるようにしましょう。
食べる又は使う直前で、ヘタを取らずに洗い、最後にヘタを取るようにします。
取ってから洗うと、水っぽくなり、ビタミンCが流れ出てしまいます。
ちなみに、苺は先端のとがった部分に向かってだんだんと糖度が高くなるので、ヘタの方から口に入れると最後まで甘みを感じることができますよ。
〈旬の食材Pick up②よもぎ〉
よもぎはキク科ヨモギ属の多年草で、全国各地の野原や河川の土手などに自生しています。
春になるとさまざまな場所で芽を出すので、日常的になじみ深い山菜です。
生息は日本だけでなく、中国や韓国、ヨーロッパなどでも自生していて、別名「モグサ」や「ヤイグサ」とも呼ばれています。
生命力が高く、平均的に全国で毎年採取ができます。このため栽培ものは市場には出回らないようです。
古くから食用だけでなく、それ以上に生薬として漢方では「艾葉(ガイヨウ)」と呼ばれ、食べる、飲む、浸ける、香りをかぐ、もぐさにするなど、万能薬として利用されてきました。
邪気を払う力もあると信じられ、陰暦5月5日の端午の節句に、香りの高いよもぎは菖蒲と一緒に屋根の下に飾られました。
春の節句といえば「桃の節句」と「端午の節句」が有名ですが、どちらにもよもぎを使った餅が用いられます。
また、田植えの前に早乙女たち※は、よもぎで身を浄めたといいます。 ※水田に稲を植える若い女性のこと
よもぎは春を感じる爽やかですっきりした香りが特徴的で、お灸のもぐさとしても有名ですね。
あの独特の香りは、シネオールという精油成分です。
リラックス効果や安眠作用があるといわれており、アロマとしても楽しむことができます。
別名「ハーブの女王」とも呼ばれており、世界中で愛される春の薬草のひとつです。
美容への興味関心が強い方は、「よもぎ蒸し」という美容法をご存知かもしれませんね。
よもぎ蒸しは韓国の民間健康法で、体の不調を感じたときや産後ケアで利用されているようです。
よもぎを煎じた蒸気でじんわり体を温めることで、リラックス効果もあります。
よもぎの旬は、3月から5月頃です。
地上から15㎝~20㎝ほど成長した新芽を採取します。
その中でも、葉がみずみずしく薄い緑色のものが好ましく、指で簡単にちぎれるほどの柔らかいものを選別すると良いです。
赤くなってきている部分は取り除きましょう。
多年草のため、前年から冬を越している固い葉もあります。
生長している葉は独特の香りが強くなりすぎているうえに、硬くて歯ごたえがあるため、食用には若葉が使われることが多いです。
よもぎ餅などをする場合はたくさん採取したつもりでも足りないことが多いそうです。
目的に合わせて、採取する量を考慮しましょう。
※私有地や許可のないエリアでの山菜の採取は控えましょう。
よもぎは、とても栄養価が高い野菜と言われています。
とくに食物繊維・カリウム・ビタミンK・カロテン・クロロフィルが豊富です。
食物繊維にいたっては、ほうれん草の約3倍も含まれています。
そのため、これらの栄養素の総合的な働きによって、血液中にある老廃物を便と一緒に体外へ排出してくれるため、デトックス効果にも期待が持てます。
よもぎが手に入ったら、水でごみを洗い流しましょう。
キレイに水気を切ったら、乾燥しないようにしっかりと袋や容器に入れ、冷蔵庫で保管します。
2日位で全てを使い切るようにしてください。
新芽は春の時期に大量に収穫して冷凍しておく事も出来ます。
冷凍する場合は一度下茹でしてから密封袋に入れ空気を抜いて冷凍します。
使う時は自然解凍で、おひたしやあえ物、汁物などに使います。
ただし、よもぎは独特の香りが強いので、大量には入れないようにしましょう。
また、繊維質も多いので、固い部分はしっかりと取り除いておきましょう。
薬効成分なども多く、自然の中で育っている野草なのでアクも強いです。
調理をする際には下処理をします。
アクを抜くため、沸騰しているお湯に塩と重層を加えて2分程度茹で、すぐに冷水に20分程さらします。
春の新芽だけの場合には、アクはほとんど無いので重層は要りません。
栄養素を余すとことなく摂りたい方は、重層を入れず、茹であがりにさっと冷水にさらした後、すぐに絞ると良いでしょう。
下茹でしたよもぎを、ミキサーなどでペースト状にして冷凍しておくと、解凍してスープやパンなどを作る時に使用できるので便利ですよ。
現在では、よもぎをパン生地に練り込んだりすることもありますが、日本人にとってよもぎといえばやはり「よもぎ餅」ですよね。
「モチグサ」と呼ばれるほど和菓子の材料としてお馴染みのよもぎですが、その秘密は葉の裏の白くて細かい毛にあります。
その毛が絡みあって餅や団子に程良いコシを加え、味を一層引き立てるのだそうです。
よもぎはお餅の他にも、天ぷらやおひたし、和え物などにも向いています。
天ぷらにする場合は衣を薄くした方が香りを楽しめます。
〈旬の食材Pick up③ごぼう〉
ごぼうが日本に入ってきたのは縄文時代という説や平安時代など諸説あります。
ヨーロッパや中国では古くから薬用として用いられてきたそうですが、食用の作物として栽培してきたのは日本だけで、台湾や朝鮮半島などで食用にされているのは日本人が伝えたものだそうです。
関東は耕土が深く水はけがよいため長いごぼうが栽培されているのに対し、関西は耕土が浅いため葉ごぼうや短いごぼうが栽培されてきました。
今では一般的にごぼうといえば長いものが中心になっています。
私たちがスーパーなどでよく目にするのは「滝野川ごぼう」という品種のごぼうです。
1メートル前後の長さに生長し、細長くしなやかな見た目と豊かな香りが特長です。
関東を中心に最も多く栽培されていて、東京都の滝野川が発祥であることから「滝野川ごぼう」と名付けられました。
滝野川ごぼうの旬は11月~2月ごろの比較的寒い時期ですが、貯蔵性が高いため旬の時期以外も安定して店頭に並んでいます。
一方、12月ごろから初夏にかけて、滝野川ごぼうより薄い色味の「新ごぼう」が出回ります。
柔らかく香りが良いのでまた違った味わいが楽しめます。
新ごぼうは滝野川ごぼうを早い時期に収穫したもので、長さは30cmほどとやや短めです。
サッと火を通すだけで食べられるやわらかい食感が特徴です。
柳川鍋には欠かせない食材として知られていますね。
新ごぼうの旬は4月~6月ごろです。
春から初夏に栽培されることから「春ごぼう」「夏ごぼう」と呼ばれることもあります。
関西を中心に食べられている「葉ごぼう(若ごぼう)」は、ごぼうと聞いて多くの人がイメージする滝野川ごぼうや新ごぼうとは全く異なる見た目をしています。
葉ごぼうは大きな葉と長い茎、短い根が特徴で、根はもちろん葉や茎まで丸ごと食べられます。
シャキシャキとした歯ごたえとほろ苦さが魅力といえるでしょう。
主に大阪府八尾市や香川県高松市などで栽培され、1月~4月ごろに旬を迎えます。
ごぼうは水溶性、不溶性共に食物繊維を豊富に含み、便秘の解消に効果が大きいといわれています。
多糖類のイヌリンや繊維質のセルロース、リグニンの含有量は、野菜の中でトップクラスです。
いずれも便秘の解消や腸内環境を整える効果が高いです。
食物繊維に含まれる炭水化物の一種イヌリンは、チコリや春菊などにも含まれていますが、特にごぼうには沢山含まれています。
これは血糖値を改善する働きや、ビフィズス菌の成長を促し整腸効果があるといわれています。
ごぼうは泥が付いていると乾燥を防ぐことができ、洗いごぼうよりも風味や鮮度が長持ちします。
すぐに使うのでなければ泥付きのものを買うといいですね。
ごぼうは鮮度が落ちてくると、表面に割れやシワができてきます。
できるだけデコボコのない、ツルンとした見た目のものを選ぶことがポイントです。
また、ひげ根が多いごぼうは古い可能性があるため、ひげ根が少なく、なるべく先の方まである程度の太さがあり、しっかりとハリがあるものを選びましょう。
新ごぼうは葉や茎が付いたまま売られているものもあります。
葉や茎がハリとみずみずしさがあるものを選びましょう。
全体的に白っぽい色味で、傷んで変色している部分がないか確認しましょう。
土が付いたままの方が日持ちしやすいので、保存する場合は洗わず、そのまま新聞紙などにくるんで袋に入れ冷蔵庫か冷暗所においておきます。
時間と共に風味が落ちてくるので、早めに食べましょう。
また、さかがきにして冷凍しておいても便利です。
調理をする際には、ごぼうをタワシなどで洗い土を落とします。
皮やそのそばに香りや栄養素が含まれているので、皮を剥きすぎずに調理しましょう。
ごぼうはアクが強く、切った途端に茶色く変色してきます。
これはポリフェノールと酵素が結合してタンニン鉄に変化してしまうからです。
こうなるとえぐみなどが出てしまいますので、えぐみが気になる場合は、切ったらすぐに水か酢水にさらします。
ただし、アク抜きをしようと水や酢水に長時間さらしてしまうと、ポリフェノール類も一緒に流れ出し、ごぼう特有の香りも飛んでしまいますので、水に浸す時間を30秒~1分程度に抑え、さらしすぎないようにしましょう。
アク抜きは本来えぐみや変色を抑えるためにする下処理ですが、きんぴらごぼうなど味付けの濃い料理に使う場合や、切ってからすぐ調理に使う場合は必ずしもアク抜きをしなくても構いません。
【旬の食材レシピ】
今回ご紹介する、ノブさんおすすめの旬の食材を使ったレシピは、
「ごぼう」の保存食と、そのアレンジ料理です!
〈ごぼうの保存食〉
『味噌ごぼう』
〈アレンジ料理〉
*肉味噌きんぴらごぼう
*ごぼうの味噌ポタージュ
*・・・*・・・*・・・*
【ごぼうの保存食♪】
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味噌ごぼう(ごぼうの味噌漬け)
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旬の柔らかく香りの良い新ごぼうを使った味噌漬けです。
ほどよく歯ごたえがあり、新ごぼうの風味にまろやかな味噌漬けだれが染み込んで、食欲をそそります。
そのままご飯のお供やおつまみにはもちろん、味噌漬けだれも一緒に、いろいろなお料理に使いやすい保存食です。
《材料》作りやすい分量
・ごぼう:2本(約300g)
・酢:大さじ2
〈味噌漬けだれ〉
・味噌:150g(大さじ7)
・みりん:75ml(大さじ5)
・酒:60ml(大さじ4)
・生姜〔すりおろし〕:大さじ1
《つくり方》
①ごぼうはよく洗って5cm長さに切ります。細い部分はそのまま、太い部分はさらに縦に半分〜1/4に切ります。
②鍋に水とお酢を入れて火にかけ、沸騰したらごぼうを入れて5分ほど茹でます。茹で上がったらザルにあげて水けをきっておきます。
③鍋に、みりん、酒を入れて火にかけ、アルコールを飛ばします。火を止めて粗熱が取れたら、味噌と生姜のすりおろしを加えて混ぜ合わせ、味噌漬けだれをつくります。
④③の味噌漬けだれに②のごぼうを入れて混ぜ合わせ、全体をなじませます。
⑤清潔な保存容器に④を移し入れます。ごぼうが味噌漬けだれにしっかりと埋まるようにしてください。味噌漬けだれの表面をぴっちりとラップで覆い、なるべく空気に触れないようにします。
冷蔵庫で3時間くらい漬け込みます。
〈保存・食べ頃〉
・漬け込んで3時間後くらいから美味しく食べられます。
一晩(約8時間)漬け込むとしっかり味が染み込みます。
・漬け込み時間が長いとだんだん塩辛くなってきますので、浅めの漬かり具合がお好みの場合は、漬けて1〜2日後くらいで味噌漬けだれから出し、軽く味噌を拭った状態で保存するとよいです。
・冷蔵庫で1週間ほどが保存の目安です。
〈メモ〉
・食べる時や料理に使う時は、味噌漬けだれを拭ってください。さっぱりと味わいたい場合は水でサッと流してキッチンペーパーなどで水気を拭きとってください。
・スティック状のまま食べるとごぼうの歯応えを味わえます。また、斜め薄切り、短冊切り、千切り、細かく刻むなどお好みでカットして召し上がってください。
〈応用メニュー〉
・炒め物(きんぴら・肉炒め・ピリ辛炒め・根菜炒めなど)
・和え物(ごま和え・マヨネーズ和え・梅和え・ナムルなど)
・煮物(しぐれ煮・鶏ごぼう煮・筑前煮・こんにゃく煮など)。
・炊き込みご飯・混ぜご飯・混ぜ寿司・お茶漬け・うどん。
漬かり過ぎてしょっぱくなったら、刻んでごはんに混ぜたりお茶漬けにするのがおすすめです。
・味噌漬けだれも使って、味噌汁やスープに。
・お肉との相性がよいので、肉味噌・つくね・ハンバーグ・肉団子・肉巻き餃子・親子丼など。
・スライスして揚げてごぼうチップス・天ぷらにも。
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【アレンジレシピ♪①】
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肉味噌きんぴらごぼう
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ごぼうの香りと甘み、歯ごたえを楽しみつつ、肉と味噌の旨みがごぼうによく染み込んで、ご飯がすすむおかずです。
味噌漬けだれも使うので、生姜の風味もほのかに効いて、たっぷり加えた白いりごまの風味と食感がアクセントになっています。
常備菜としてもお弁当のおかずにもとっても重宝する一品です。
《材料》2〜3人分
・味噌ごぼう:80g(味噌漬けだれを拭ったもの)
・人参:1/4本(40〜50g)
・豚挽き肉:50g
・ごま油:大さじ1/2
・味噌ごぼうの味噌漬けだれ:大さじ1
・白いりごま:大さじ1
・絹さや(塩茹で):2〜3枚(トッピング)
《つくり方》
①味噌ごぼうは味噌漬けだれを拭い、千切りにします(斜め薄切りでも)。
人参は千切り、絹さやは1分ほど塩茹でして斜め切りにします。
②フライパンにごま油を入れて中火で熱し、人参を入れてしんなりするまで炒めます。豚挽き肉を加えて炒め、挽き肉の色が変わったら味噌ごぼうを加えて炒め合わせます。
味噌ごぼうの味噌漬けだれを加えて全体を絡め、白いりごまをふり入れて混ぜ合わせます。
③器に盛り、絹さやを添えます。
*れんこん、筍、じゃがいも、こんにゃく、赤唐辛子などを加えても美味しいです。
*クリームチーズとの相性がとってもよいので、クリームチーズをたっぷり塗ったバゲットに挟んだりのせたりして食べるのもおすすめですよ!
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【アレンジレシピ♪②】
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ごぼうの味噌ポタージュスープ
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ごぼうの香りがふわっと広がるポタージュスープです。
玉ねぎの甘みと豆乳が加わり、まろやかでコクのある味わいに。
パンにはもちろん、出汁と味噌がベースなのでご飯にも合います。
これからの季節は冷たくしてもいいですね。
《材料》2人分
・味噌ごぼう:150g(味噌漬けだれを拭ったもの)+トッピング用:適量(お好みで)
・玉ねぎ:1/2個
・出汁:200ml
・ローリエ:1枚
・豆乳:200ml
・味噌ごぼうの味噌漬けだれ:大さじ1/2
・オリーブオイル:大さじ1+トッピング用:適量
・塩:適量
・こしょう:適量
《つくり方》
①味噌ごぼうは味噌漬けだれを拭い、斜め切りにします。玉ねぎは薄切りにします。
②鍋にオリーブオイルを入れて中火にかけ、玉ねぎを炒めます。塩をひとつまみ入れて、玉ねぎがしんなりして香りが甘くなってくるまで炒めます。
弱火にして味噌ごぼうを加え、炒め合わせます。
*味噌漬けだれが焦げやすいので、木ベラなどで鍋底からよく混ぜてください。
③全体がまんべんなく混ざったら、出汁、ローリエを加え沸騰したらフタをして10分ほど煮ます。
④火を止めてローリエを取り出し、粗熱が取れたら、ハンドブレンダーなどでペースト状にします。
*ミキサーやフードプロセッサーなどに移して撹拌して、再び鍋に戻してもよいです。。
*滑らかにしすぎずに、ごぼうの食感が少し残るくらいが美味しいです。
⑤豆乳を加えて再び鍋を火にかけ、温まったら火を止めて、味噌ごぼうの味噌漬けだれ、塩、こしょうを加えて味を調えます。
⑥(お好みで)フライパンにごま油を入れて熱し、味噌ごぼう(トッピング用)の千切りをカリカリに揚げます。
⑦器に盛り、揚げた味噌ごぼうをトッピングし、オリーブオイルを回しかけ、黒こしょうをふります。
*・・・*・・・*・・・*
ごぼうの保存食「味噌ごぼう」をつくっておくと、この時期ならではの新ごぼうの風味と美味しさを存分に味わうことができますよ。
そのまま楽しむのも、味噌ごぼうのアレンジ料理も、いろいろとお試しくださいね♪
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