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【ことごと綴り】冬の養生編

太陽の陽ざしが“暑い!”ではなく“あったかいなぁ”と有難く感じるようになりましたね。

つい日向を探して歩いてしまいます。


季節は秋から冬へと移り変わり、感覚的にも変化がわかるということは、身体にも影響が出やすくなりますので、養生していきましょう。


今回は、五季の中の「冬」の養生についてのことごとを綴っていきたいと思います。

※五季という考え方は、古代中国で始まった「五行説」と深い関わりがあります「五行説」について詳しくはこちらをご覧ください。



冬は動植物は動きが鈍くなる季節です。

でもこの時季、動物や植物たちは動いていないように見えても、実はエネルギーを蓄えています。


人も冬のその先の温かくなる春に向け、エネルギーを浪費せずに、動きだすための基礎を整えて骨をつくる季節なのです。





【冬の食養生】


ぐっと寒さが増し、身体がきゅっと縮こまるこの時期は、じっくり時間をかけて調理した煮込み料理や蒸し料理が身体を温めてくれます。

どちらも鍋やせいろ1つを火にかけるだけで野菜や豆腐、魚介も美味しくいただくことができますね。



具材の組み合わせ、スープや付けだれの味を変えるだけで違ったメニューに仕上がるのも便利だと思いませんか。w


この時期の味付けは塩気をきかせて油を多めにするとよいとされています。

身体は、寒さに耐えるために塩気のある食べ物を欲します。

なぜなら、天然の塩には大地に不足しているミネラル成分がすべてそろっていて、保温作用があるからです。

舌で美味しいと感じる塩加減は、身体が欲している塩分濃度だといわれているのだそうですよ。

よくできていますね。


身体の声には、耳を傾けてあげることが大切。

減塩ばかりではなく、良い塩をきちんと選んで適切な塩分を摂りましょう。


冬の間には、腎を強くしてエネルギーを蓄え、自給力のある身体づくりが大切です。

腎は成長、発育、生殖に関する働きを、生涯にわたって左右する、とても重要な生命力の源なのだそうです。


腎がもっとも活動する季節が冬です。

1年分のエネルギーを蓄えますので、腎臓の働きをサポートする食材を摂りましょう。


ところで、先人たちが“臓器とかたちの似た食べ物がその臓器によく効く”と言い伝えてきたのを耳にしたことはありませんか?


ちなみに、腎臓のかたちは豆とよく似ています。



マメ科の植物に含まれるイソフラボンという成分は内分泌系の働きを調整します。

中でも小豆には利尿作用があります。

腎臓の働きに良いとされていますので、積極的に取り入れてみませんか。


他にも、海藻などのミネラルが「腎」を温めて働きを助けるといわれています。


冬=「水の季節」は黒に象徴されます。

黒色食品、豆類が食薬になるといわれていますので、以下を参考にしてみてください。




〈おすすめの養生食材〉


ごぼう・人参・蓮根など冬の根菜類

小豆・黒豆・大豆などの豆類

黒米・黒ごま・蕎麦・海藻類・きくらげ

ざくろ・銀杏・柚子・ドライフルーツ

大根・白菜・ねぎなどの冬野菜・かぼちゃ・山芋・自然薯ブロッコリー・セロリ

豆腐・高野豆腐・納豆・味噌・醤油・湯葉・きな粉などの大豆加工食品

牡蠣・鱈・金目鯛・蟹・河豚・白子・浅蜊・やりいか



以下の料理もぜひ参考にしてみてください。



〈おすすめの料理〉


・黒米入りごはん

・玄米黒豆ごはん

・赤飯

・根菜の炊き込みごはん

・くるみ蕎麦

・ごぼうと豆乳のポタージュ

・小豆入りミネストローネ

・けんちん汁

・鱈と冬野菜のみぞれ鍋

・牡蠣と豆腐の味噌煮

・小豆とかぼちゃのいとこ煮

・黒豆と昆布の炊き合わせ

・蓮根のきんぴら

・筑前煮

・浸し豆

・揚げ銀杏

・レーズンと人参のラペ

・ざくろサラダ

・生姜柚子茶

・お汁粉

・小豆入り甘酒 など











【冬の暮らしの養生】



“寒仕込みのススメ”


冬という季節は、動植物がエネルギーを蓄えるように、美味しい食べ物を仕込むのに適した季節でもあります。


例えば、日本の伝統発酵食であるお味噌やお醤油、日本酒などの仕込みは、昔から「寒」の時期に行うことが多いのです。

「寒」の時期とは、暦の上で「小寒」から「大寒」の1〜2月頃をいいますが、現在では、3月頃までの気温の低い時期に仕込むことを「寒仕込み」といいます。


気温が低いこの時期に仕込むと、冬から春にかけて徐々に暖かくなり発酵が進み、気温が高い夏になると最も活発になります。秋になって涼しくなるころには発酵が落ち着き、そこからはじっくり熟成していくというわけです。

発酵、熟成を自然に進めていくことにより、深みのあるおいしい味わいに仕上がるといわれています。


またこの時期は、原材料である豆や米の収穫が終わった頃であること、気温が低く乾燥しているため雑菌の繁殖が少ないことなどが、仕込みに適しているゆえんだそうです。



その他にも、鮭などの魚を塩漬けにし、塩を好みの加減で抜いたものを、冬の寒い寒風にさらして乾燥させて干物を仕込む「寒風干し」もあります。


寒風干しをすることで、魚の余分な水分が抜けて身が締まります。

さらに熟成させることで、魚の旨み成分であるイノシン酸を豊富に含んだ状態になるため、魚をより美味しく食べる保存食の一つだといわれています。



空気が緩み、様々なことが動き出す春に向けて、冬から仕込んで美味しいものを蓄えていくということは、未来を生きる自分たちのためのものであることは間違いありません。

“養生”という言葉の意味に、ちょっと近い気がするのです。


少しだけ手間暇をかけて手仕事をする時間は、想像力や生きる力のようなものを豊かに育んでくれるように思えませんか。目には見えない何ものかも、一緒に蓄えられる、そんなイメージ。


冬という寒い季節に、ぜひ「寒仕込み」を暮らしの中で楽しむことをおすすめしたいのです。



◎モリ乃ネでは、年明けから春にかけて、味噌、醤油、ひしおなどを仕込むワークショップを開催予定です。

 随時、HPやSNSでご案内していきますので、ご興味ある方はぜひチェックしてみてくださいね! 





【冬の身体養生】


気温が低くなると肩や腰の筋肉がこわばって、知らない間に痛みが生じる……ということがありませんか。

そんな時、実は耳に意識を向けて指で刺激を与えてあげると、意外な効果があるといわれています。


東洋医学では人間の体には「経絡(けいらく)」と呼ばれる気などの通り道があり、経絡の上に存在するツボを刺激することで巡りを改善して体を整えることができると考えられています。

足の裏にツボと呼ばれる『反射区』があるのはご存知の方も多いかと思いますが、同じように耳にも『反射区』があるのです。


大まかに分類すると、耳の上部が「足」、中部が「背中」、下部が「頭」と考えられます。「押す」「揉む」「引っ張る」という3動作によって、耳の周りはもちろん全身の血行を良くする効果が望めます。

ツボが多く集まる「耳」は体中の経絡が通る場所でもあるため、「体の縮小版」ともいわれており、疲れが溜まると経絡が凝って耳が硬くなるともいわれています。


忙しくて時間のない方、身体全身を動かす余裕のない方などにオススメの耳マッサージ。

とても簡単なので、ぜひお試しくださいね。




《耳マッサージ法》

1.耳全体を手のひらでくるみ、上下左右にくるくる動かします。

2.耳を指でつまみながら、上、下、斜め上、斜め下、横に軽く引っ張ります。



3.耳たぶを親指と人差し指でつまみ、指の腹で軽く回すように押しもみながら刺激を与えます。

4.耳を前(鼻の方向)に向かって倒すようにします。

5.右耳であれば、右手で耳をつかんで右ひじ方向に引っ張る。そのとき顔は左方向を向くようにすると、より効果的です。 上記の5つのサイクルで、耳全体をゆっくりマッサージしましょう。

耳の皮膚は意外と冷えているので、手を温めてから刺激を与えることもマッサージ効果のひとつとなりますので、浴槽に浸かっているときのマッサージもより効果的です。

血流促進され顔がぽかぽかに。

リラックス効果もありますので、安眠効果も得られます。



耳マッサージをする際は、次のことに注意してください。

・耳を傷つけないため、気持ちよいと感じる程度の力加減で。

・強い痛みを感じたら中止してください。 ・耳と手、どちらも清潔な状態で行いましょう。


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