6月2日(日)。
天気予報では朝から1日雨模様ということだったので、長靴&長傘で出勤をしたというのに、青空さえのぞく清々しい快晴。
キッチンスタジオへ急ぎ足でお越し下さった方は少し汗ばむくらいの気候でした。
講座終了時には、残念ながら大雨が降ってきてしまうという天候急変をしたものの、講座中はうららかな陽射しが心地よかったこの日。
老舗豆専門店 べにや長谷川商店の長谷川清美さんを講師にお迎えする豆料理の教室が開催されました。
その様子をスタッフのヒロミがレポートいたします♪
参加者の方々がお見えになる数時間前から、材料の計量やカットなどの最終仕度を進めます。
今回も、べにや長谷川商店の長谷川ミヨさん(清美先生のお母さま)にもお越しいただきました。
今回のテーマは、教室の参加者の方からのリクエストが多かった《豆×スイーツ&ディップ》です。
スイーツは、おうちでも試してみたくなる3品「黒豆プディング」「豆のペースト入りスパイスクッキー」「フルーツグラタン」をつくります。
そして、スイーツで使った豆でディップも2種類つくります。
長谷川清美先生のご挨拶後は、早速実習が始まります。
まずは、この日に使用する豆のうち、黒小豆をゆでていきます。
今回は水に浸けずに煮ながら吸水をさせ、圧力鍋でゆでる「いきなり炊き」という方法を実際に経過を見ながら学びます。
鍋でもゆでることはできるそうですが、圧力鍋を使用すると早く仕上がる点と、でんぷん質がアルファ化(糊化)して豆がもっちりするという点で圧力鍋を使用されるのだそうです。
圧力鍋を火にかけてゆでている間に、スィーツの1品目「フルーツグラタン」をつくっていきます。
「フルーツグラタン」は、紫花豆の甘煮とフルーツの組み合わせが絶妙な一品で、おもてなしのデザートにもおすすめです。
葛粉や粉寒天、砂糖を入れた牛乳や生クリームを火にかけてトロミをつけ、グラタンのソースをつくっていきます。
プツプツし始めもったりしてきたら、火を止めて粗熱をとります。
グラタンに使用する紫花豆の甘煮は、事前に煮ておいたものを分けて使います。
皆さんには、各テーブル3~4人で一緒に作業を進めていただきました。
フルーツや豆、グラノーラ、ナッツを思い思いに並べ、ソースをかけてオーブンで焼きます。
粉砂糖をたっぷりふりかけたら、できあがり♪
見た目にも華やかな一品ですね。
お次は黒小豆のペーストやシナモン、ナツメグなどのスパイスを生地に練り込んだ、香ばしい「豆のペースト入りスパイスクッキー」です。
最初に「いきなり炊き」した黒小豆(くろしょうず)を甘煮にしペースト状にして混ぜ合わせ、型抜きをして焼きます。
こちらも、清美先生のデモンストレーションを見てから、各テーブルごとに型抜きまで進めていただきました。
はい、豆のペースト入りスパイスクッキーも焼き上がりです。
続けて、スィーツに使った黒小豆と紫花豆のディップをつくります。
「黒小豆の味噌ディップ」は、味噌や醤油、にんにくなどと、
「紫花豆のピーナツバターディップ」は、ピーナツバターなどと一緒に、フードプロセッサーでペースト状にしていきます。
さらに、スィーツの3品目「黒豆のプディング」をつくっていきます。
この日も、もりもりもり沢山です!
こちらは、清美先生のデモンストレーションを皆さんが所々お手伝いをするというカタチで、全員分を一緒につくります。
材料をよく混ぜて濾し、なめらかにします。
容器に黒豆の甘煮を入れ、プリン液を流し込み、蒸します。
黒豆の甘煮の汁と砂糖を煮詰め、シロップをつくり、蒸しあがったプリンにかけ、黒豆の甘煮をトッピングしてできあがりです。
そして、さらに、さらに!
前回の豆の教室で目から鱗だった、「豆は出汁が出る」。
浸水せずに煮ることで、豆の出汁がでるので、旨味がアップするのだそうです。
今回は黒小豆の煮汁で、「清見先生の即興スープ」もつくり、ランチでいただきました。
黒小豆の煮汁に玉ねぎ、セロリ、パセリの茎やタイムを入れ、出汁をとり、赤・黄パプリカ、トマト、黒豆、紫花豆、青唐辛子、マッシュルームを入れ、ノブさん自家製の玉ねぎとマッシュルームの塩麹で味を整えた、具だくさんスープです。
そのまま、ランチの準備を皆さん一緒にしていただきました。
この日のランチメニューはこちら。
・豆の煮汁でつくる具だくさんスープ
・黒小豆の味噌ディップ&紫花豆のピーナツバターディップ
(パンに塗っていただきます)
・グリーンリーフサラダと夏の蒸し野菜 カシューナッツマヨを添えて
・トマトのサルサ
・紫花豆入りフルーツグラタン
・黒豆のプディング
・黒小豆のペースト入りスパイスクッキー
(こちらはお持ち帰りいただきました)
紫花豆入りフルーツグラタンは、りんご、オレンジ、パイナップル、ブルーベリーのフルーツの爽やかな甘さと酸味に、程よく甘い紫花豆とグラタンソースが良く合う、食べ応えのあるさっぱりとした味わいのデザートです。
具たくさんスープは、豆や野菜の出汁が優しくカラダにしみ込んでいく感じがします。
黒小豆の味噌ディップ(左)は、にんにくが効いた味噌の風味がうま味をプラスしたディップ。
紫花豆のピーナツバターディップ(右)は、ピーナツバターのコクとほのかな甘み、ふわっとした口どけがたまらないディップです。
どちらが好きかなぁ~
と、交互に食べ比べをしてみましたが、結果
どちらも好き!
となるほど、常備しておきたくなる美味しさです。
グリーンリーフサラダと蒸し野菜に添えたカシューナッツマヨは、清美先生のレシピでつくったものです。
このマヨも、カシューナッツの香ばしさやコク、甘味が効いていて野菜がいくらでも食べられそう。
ガラス容器についたマヨまで、蒸しズッキーニで拭き取るようにしていただきました。w
黒豆のプディングは、「ザ・スィーツ」といった甘味を堪能できる一品。
和と洋が組み合わさったような、上品なスィーツですね。
今回も、ボリューム満点、お腹もなかなかに満腹のランチでした。
が!w
さてさて、今回も、始めの段階から写真に写っていたこの方、清見先生のお母さま長谷川ミヨさんによる北海道農家のおやつ「ばたばた焼き」の実演と試食を行いました。
ミヨさんは「ばたばた焼き伝承士」として、現在も全国各地で「ばたばた焼き」を振舞っていらっしゃいます。
今回の「ばたばた焼き」は、黒豆の甘煮を混ぜ込みました。
焼きたてのもっちりふわふわなばたばた焼き。
ほんのり甘くて、どこか懐かしい伝承の味を、美味しくいただきました。
豆のラインナップも豊富に取りそろえた販売コーナー。
皆さん、豆、お茶、ばたばた焼きのでんぷんなどをお求めいただいていたので、ご自宅でもつくられるのだなぁ、と嬉しくなります。
「豆」がこれまでの皆さんの常識を超え、幅広く、美味しく活用できるということが、体感できるこの教室。
回を増すごとに、常連の方が増え続けています。
「豆」の沼。
ご興味を持たれた方は、ぜひハマりにいらしてください。w
まだまだ、沼は深く、底なしのようですので。
最後に《ご参加いただいた方のご感想》
●いろいろな豆のスイーツを知ることができ勉強になりました。(30代男性)
●豆のディップもスイーツも自分では考えられないもので、とても参考になりました。豆がゴロゴロ、ふっくらしていておいしかったです。(女性)
●盛り沢山のレシピで、どれも美味しくいただきました。ミヨさんのばたばた焼きも、豆の種類が変わると違った味わいが楽しめました。(60代女性)
●いつもためになるお豆料理をありがとうございます。また次回も楽しみにしています。(50代女性)
ご参加くださいました皆さま、どうもありがとうございました。
皆さまの「豆ライフ」が、日常の食を豊かなものにしてくれていることを願っています。
豆の教室 べにや長谷川商店《豆×スイーツ&ディップ》
Comentarios