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  • 執筆者の写真morinone

【ことごと綴り】《神無月(かんなづき)》10月


今回は、神無月の「ならわし」について綴っていきたいと思います。


毎回、毎月1日か、前月末に、その月のならわしについて綴っていく予定です。


先人たちから受け継がれ続けてきた日本のならわしについて想いを巡らせて、これからも暮らしの中にゆったりと無理なく、丁寧に受け継いでいくことができたら嬉しいです。





【神無月(かんなづき)】


神様が旅に出る月。

全国の神々が出雲大社に集まって1年の報告と慰労会があるそうです。

神様が国元を留守にしていないので「神無月」。

神様が集まる出雲の国だけは「神在月(かみありづき)」と呼ばれています。


残暑も和らぎ、空気がカラッとし着て爽やかな涼気と入れ替わります。空が高く澄みわたり、金木犀の香りが秋本番を知らせてくれます。















■10月8日

【寒露(かんろ)~二十四節気】


(※「寒露」について詳しくはこちら)





■10月8日

【十三夜(じゅうさんや)~】


※詳しくは「神無月のならわし料理」ブログをご覧ください。





■10月(15~)17日

【神嘗祭(かんなめさい)】



神嘗祭(かんなめさい)とは、日本の神社の中心的存在である伊勢神宮において、その年に収穫された新穀を日本の氏神様である「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」にささげて、神様からいただいた恵みに感謝するお祭りです。



日本の神話では、太陽を象徴する天照大御神様が地上に稲を授けて、この国に稲作が栄えるようになったと伝えられています。


天皇陛下が皇居で自らがお作りになられた初穂と、全国の農家からの献上米や収穫物を天照大御神に捧げて収穫の報告と感謝を申し上げます。


私たちの日常生活ではあまり意識されることの少ない日かもしれませんが、伊勢神宮では、年間1500回程ある祭祀の中でも最も重要なお祭りとされています。


翌11月には新嘗祭(にいなめさい)が行われ、天神地祇すべての神々に収穫を感謝します。古来お米を主食として生きてきた日本人にとり、神嘗祭は重要な祭儀なのです。


かつてはこの日も祝日だったのですが、現在は「新嘗祭(にいなめさい)」が行われる11月23日の「勤労感謝の日」のみが国民の祝日と定められています。


「神嘗祭」と「新嘗祭」の違いとして、「神嘗祭」はまず天照大御神様に新穀を捧げるお祭りで、「新嘗祭」はすべての神々に向けて五穀豊穣を感謝すると共に、天皇陛下もその新米を神様と一緒に召しあがるのが特徴です。





■10月20日

【えびす講(えびすこう)】



えびす講は恵比寿様(えびすさま)を祀って商売繁盛、大漁、豊穣を願う行事です。

全国で行われているこのえびす講には表記も様々あり、「恵比寿講」「恵比須講」「夷講」「戎講」「蛭講」などがあります。


えびす講は地域ごとに行事の内容も違っているのも特徴の一つです。


行われる日も色々で、1月10日、10月20日、11月20日などがあります。

中でも関東では10月20日に行われる事が多く、「二十日(はつか)えびす」とも呼ばれています。 関西では1月10日に行われ、「十日戎(とおかえびす)」と呼ばれます。


恵比寿様をお祀りする神社にお参りをして、床の間に恵比寿様の掛け軸をかけ、季節の食べ物やお酒をお供えし、日頃の感謝と共に商売繁盛などを祈願します。



七福神のひとりでもある恵比寿様は、烏帽子(えぼし)を被り、右手に釣り竿、左手に鯛を抱えた商売繁盛の神様とされ、また農村では豊穣の神様、漁村では豊漁の神様としても信仰されてきました。


その恵比寿様を祀るえびす講の起源には、神無月の言い伝えがあります。 神無月には1か月間、全国の神様が出雲に集結して留守をしますが、恵比寿様は出雲には行かずに留守番をするといわれています。


これを留守神といい、恵比寿様の他にも金毘羅様や道祖神、かまど神なども知られています。


他の神様に置いていかれた恵比寿様をなぐさめようと、えびす講が始まったともいわれています。


えびす講の縁起物といえば、熊手や福笹(福笹飾り)が有名です。



熊手は竹製で先端がつめ状になった道具に、宝船や大判・小判などを取り付けたものです。 福をかき集めるという意味で縁起がよいとされています。


一方福笹は、笹に俵や判・小判などを取り付けたものです。 まっすぐ伸びる笹も、縁起がよいのだとか。 これらの縁起物をお供えして、毎年取り換えるようにすれば、福が来るそうですよ。





■10月23日

【霜降(そうこう)~二十四節気】


(※「霜降」について詳しくはこちら)





■10月下旬~12月初旬頃

【紅葉狩り(もみじがり)】



紅葉狩りとは主に落葉樹が落葉する一歩前の段階、つまり色付いた紅葉を眺めて楽しむことを指します。



紅葉狩りをする習慣は、奈良時代や平安時代に貴族の間で始まったといわれています。

美しい紅葉を鑑賞しながら宴を催し、和歌を詠むなどしながら楽しんだようです。


紅葉狩りが世間一般にも広がったのは、江戸時代中期になってから。


ちょうどこのころ、伊勢神宮へお参りする伊勢講(いせこう)や熊野詣(くまのもうで)などの影響で庶民の間で旅行が流行したのですが、この旅行ブームの火付け役となったのが「都名勝図会」など名所を案内する本でした。

これらのガイドブックに紅葉の名所を紹介したところ、たちまちそこに人が押し寄せたということです。


「紅葉狩り」といわれる所以は、昔の貴族たちにとって、歩くという行為はあまり上品ではない、と認識されていたようで、紅葉の鑑賞に出向くことを狩りに見立て「紅葉を狩りにいく」とおしゃれに表現したいう説や、「狩り」の言葉には、獣を捕まえる意味がありますが、これが小動物や果物を採る意味にも使われるようになり、草花を観賞する意味にも使われるようになって、「紅葉狩り」と言われるようになったとされる説があります。

他にも実際に手折って鑑賞していたからという説など諸説あるようです。


もちろん、現代では、紅葉をちぎったり、枝を折ったりしては絶対にいけませんね。


紅葉狩りは日本の四季の美しさを表す行事のひとつであり、歌舞伎や能のような伝統芸能の演目にもなっています。


食べ物が美味しい季節でもありますので、紅葉を眺めながら秋の味覚を味わったり、パワースポットや温泉で楽しんだり、思い切り季節を五感で堪能するのもいいですね。


























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