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  • 執筆者の写真morinone

【ことごと綴り】《卯月(うづき)》4月

今回は、卯月の「ならわし」について綴っていきたいと思います。


先人たちから受け継がれ続けてきた日本のならわしについて想いを巡らせて、これからも暮らしの中にゆったりと無理なく、丁寧に受け継いでいくことができたら嬉しいです。




【卯月(うづき)】


卯の花が盛りに咲く頃のため、「卯月」、もしくは「卯花月(うのはなづき)」と呼ばれます。


また、農耕が始まる時期であるため、「初(うい)」や「産(うぶ)」の「う」をとって、「卯月」となったという説もあるそうです。


他にも、「麦秋(ばくしゅう)」「木葉採月(このはさいづき)」とも呼ばれ、旧暦では4月から夏が始まるため「夏葉月(なつはづき」「花残月(はなのこりづき)」といった異名もあります。











この季節を迎えると、外を歩く時に様々な春を見つけ、見上げてみたり、うずくまってみたりと、自然の変化を楽しまれる方も多いのではないでしょうか。

様々なもの、ことが動きだしますね。


桜前線が日本列島を南から北へと駆け抜け、彩りと共に、気分をも温めてくれます。


彩り、香り、気温、鳥の鳴き声、昆虫の羽ばたきなど、日常の時間の中に五感で感じることが増えてくる季節でもあるのではないでしょうか。

小さな変化も思う存分感じて、心豊かな時間を堪能しましょう。











■4上旬~5月上旬頃

【花見】


今年は、とても開花が早くて、お花見も終盤となってきてしまいましたね…。

ここでは、例年の平均的な時期として、季節のならわしを書かせていただいております。



“今年のお花見はいつ頃?どこに行こうか?”


と、人々の気持ちも身体も動いてしまう花見は、日本のならわしの中でも全国的に行われる最大のもののひとつかもしれませんね。


世界的にみても、桜でお花見をするのは日本だけなのだとか。


暖かな陽気を感じながら、満開となったその存在感に圧倒されたり、優しく淡い桃色に心が穏やかになったり、開花するとわずかな期間で一斉に散りゆく姿を儚げと感じたり、潔いとしたり、様々な種類の美しさを見出すのは、日本人ならではの感性なのではないでしょうか。


先人から繋ぎゆくならわしがもたらした、私たちにとって、かけがえのないものですね。



花見には2つの起源があるといわれています。


ひとつは、奈良時代以前まで遡ります。

「サ」は田の神様、「クラ」は神様の座る場所を意味しているとされ、農村では、田植えの始まりを告げる役割=稲の生長を司る神様の到来を告げることを、桜が担っていたと考えられていました。

神聖な花とされていた桜は、鑑賞するよりも祀るべきものだと思われていたのかもしれません。

桜の木にお供え物をして1年の豊穣を願っていたのだそうです。


もうひとつは、奈良時代の貴族の行事「花宴(はなのえん)」に由来する説です。

この時の花見は、梅の花を観賞しながら歌を詠む催しだったそうで、〝万葉集〟で、桜を詠んだ歌は43首に対し、梅を詠んだ歌は110首だったそうです。


そして、平安時代になり、894年に学問の神様、菅原道真が遣唐使を廃止して以来、人々は日本古来の文化(国風文化)に重きをおくようになり、桜もその一環で注目されたようです。


嵯峨天皇が花宴を催した際には、既に梅ではなく桜を観賞するようになっていました。

平安初期に出された〝古今和歌集〟では、梅を詠んだ歌は18首程度に対し、桜を詠んだ歌は70首となっています。


さらに、江戸時代に入ると、将軍たちによって桜の植樹が推し進められて、江戸の各地に桜の名所が誕生し、庶民の間にも花見が広がりました。


豊臣秀吉が1598年に催した「醍醐の花見」は、京都の醍醐に植えられた700本の桜の下で大々的に行われ、現代の花見のルーツとも考えられています。


その際に、招待客へ振舞われたのが3色の団子でつくられる花見団子です。



上から桃色、白、緑と並ぶ色は、雪解けの間から顔を出す新芽と、咲き誇る桜をあらわしているのだそうです。

先人たちの中に、日本人の感性をふんだんに盛り込んだお菓子を創り出した名パティシエがいたということですね!






■4月5日

清明(せいめい)~二十四節気


(※「清明」について詳しくはこちら)







4月8日

【花まつり・灌仏会(かんぶつえ)】


お釈迦様の誕生をお祝いする行事で、宗派に関係なく全国のお寺で行われます。


お釈迦様の誕生を祝って九頭龍が天から甘露の雨を降らせ、産湯に使わせたという伝説に基づき、色とりどりの花で飾った花御堂(はなみどう)という小さなお堂の中に祀られた釈迦の立像(誕生仏)に、アマチャヅルの葉から作られた甘茶を注いで拝みます。


仏に甘茶を「灌ぐ(そそぐ)」ので、「灌仏会」ともいうそうです。


花まつりで振舞われた甘茶は無病息災のご利益があるとも考えられ、参詣者にふるまわれることも。



花御堂は、お釈迦様の生誕地であるルンビニの花園を模していて、その中央の蓮の花をかたどった水盤上に安置された誕生仏は、お釈迦さまが生まれてすぐに立ち上がり、7歩歩いて右手で天を、左手で地を指し、「天上天下唯我独尊」と唱えた時の姿をあらわしています。



「天上天下唯我独尊」とは、「我々人間の命に差別はなく、皆平等に尊い。皆それぞれかけがえのない存在である。」という意味です。

「自分より偉いものはいない」という自惚れの意味合いで使うこともありますが、本来の使い方ではありません。






■4月20日  

【穀雨(こくう)~二十四節気】


(※「穀雨」について詳しくはこちら)





■4月上旬~7月上旬頃

【御田植祭(おたうえさい)】



その年の五穀豊穣や農作業の無事を願い行われる祭礼で、神田(しんでん)や田を模した場所などで行われます。


地域によって時期や場所、内容が異なるようですが、「早乙女(さおとめ)」と呼ばれる女性たちが田植え歌を歌いながら早苗を植えたり、子どもたちによる踊りが披露されたりします。



日本全国各地で行われますが、中でも有名なのは「香取神宮御田植祭(千葉県)」や「住吉大社御田植神事(大阪府)」、「伊雑宮(いざわのみや)御田植祭(三重県)」といわれています。


「日本三大御田植祭」といわれていて、住吉大社御田植神事と伊雑宮御田植祭は、国の重要無形民俗文化財に指定されています。


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