【実山椒味噌のアレンジレシピ】『ナスとズッキーニの挽肉実山椒味噌炒め』
- morinone
- 6月2日
- 読了時間: 5分
更新日:6月2日

季節の保存食『実山椒味噌』を使ったアレンジレシピです。
ナスやズッキーニなどの夏野菜と甘辛味噌の組合せは相性抜群。
さらにそこへ実山椒の風味とピリッとしびれる辛みが加わり、暑い季節にピッタリな食欲をそそる山椒味噌炒めです。
「実山椒味噌」があれば、他の味付けは必要ありません。風味豊かで味わい深い炒め物がパパッとできちゃいます。
調理時間も短く、簡単に美味しくできるので、リピートしたくなる一品ですよ。

【材料】2人分
・豚挽肉:150g
・ナス:2本
・ズッキーニ:1本
・生姜:1かけ(みじん切り)
・ごま油:大さじ3
〈A〉実山椒味噌:大さじ3
〈A〉酒:大さじ1
〈トッピング〉
・実山椒の青煮:適宜
・青じそ:4〜5枚(細切り)
・糸唐辛子:適宜
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【つくり方】
①〈A〉の実山椒味噌に酒を加え溶きのばしておきます。
②ナスはヘタを切り落とし、縦4〜6等分に切ります。ズッキーニは横半分に切り縦4〜6等分に切ります。

③フライパンにごま油とみじん切りにした生姜を入れて熱し、豚ひき肉を加えて色が変わるまで中火で炒めます。
ナスとズッキーニを加えて油がまわるまで炒めます。
フタをして弱火で2分ほど蒸し焼きにし、ナスとズッキーニがしんなりすればOK。

④フタをとり①の実山椒味噌を加えて混ぜ合わせ、汁気がほとんどなくなるまで炒めます。


⑤器に盛り、実山椒の青煮をちらし、細切りした青じそ、糸唐辛子を添えます。
できあがり♪

旬の食材のこと
『山椒(さんしょう)』

「山椒」はミカン科の落葉樹で、全体に特有の香りがあります。
有名な「魏志倭人伝」に、3世紀ころの日本の風俗とともに、山椒が山野に自生していたことが記載されているほど、日本では古くからなじまれてきたスパイスのひとつだそうです。
英語圏では「Japanese pepper」とも言われています。
山椒には、発汗作用や整腸作用に加えて、冷え性を改善する効果もあるとされています。
さらに、山椒の柑橘系の香りには、リラックス効果も期待されているのです。

「山椒」といっても、新芽、花、実、木の皮など、あらゆる部分が食材として使われていて、ぞれぞれの部位によって旬が異なります。
山椒の木は春に花が咲き、夏に青い実を付けます。
実よりも先に、新芽と花の部分が4~5月頃に旬を迎え、山椒の葉の収穫時期は春頃になります。
青山椒(山椒の実)の旬は6月頃で、収穫時期は夏頃です。
熟した実を乾燥させて作る粉山椒は、11月頃に旬のものが出回ります。

よく見かける山椒は、うなぎの蒲焼などに使われる「粉山椒」ですね。
これは完熟した果実の外皮を乾燥させて粉末にしたもので、さわやかな香りとピリッとした辛みが特徴です。
山椒が持つ舌を痺れさせるような独特な辛みは、「サンショール」と呼ばれる成分によるものです。

「山椒の葉」と聞くと馴染みがないかもしれませんが、旬の時期になると「木の芽」と呼ばれ、スーパーに並ぶことも多くなります。
料理に添えられているかわいらしい小さな新芽は見たことがある方も多いのではないでしょうか。
日本のハーブとして古くから親しまれていて、春の訪れを感じさせてくれるものでもあります。

山椒の葉の表面にはポツポツとした点のようなものがあり、衝撃を与えると香りが広がります。
このポツポツとした部分は「油点」と呼ばれるもので、ミカン科の植物の葉に見られる特徴であり、ここに香りのオイルが溜まっています。
山椒の葉を手のひらでポンと叩くと、細胞が壊れて香り成分が外に出るため香りが強くなります。
そうすることで、シトラス系の爽やかな香りが楽しめます。
しびれるような辛味がある山椒の実に比べて、山椒の葉はピリッとした辛味があります。
また、新芽特有のほろ苦さも味わえますよ。

「実山椒」「青山椒」と呼ばれる青くやわらかい若い実も風味つけに利用されます。
青い実は最も香りと辛味が強く、佃煮などに使われることが多くなっています。

「花山椒」は、実をつけない雄花を食材として利用したものです。
4〜5月に咲く黄色い小花が特徴的です。
つぼみの状態のものがもっとも香りがよく、薬味や佃煮に使用されます。
ミカン科特有のさわやかな香りは、脂っぽい肉料理をさっぱりと食べさせてくれます。
山椒独特の辛味が少なく、やさしい香りや食感が良いとされているのですが、市場ではあまり流通されていないため、目にする機会は少ないかもしれませんね。

花山椒とよく混同されるものに、「花椒(かしょう、ホアジャオ)」と呼ばれているスパイスがありますが、これは、古くは漢の時代から薬として使用されていたともされる、歴史の長い中国産のスパイスです。
花椒は山椒と同じミカン科に属しますが、種類が異なり、主に中国で広く栽培されています。
熟した赤い実を乾燥させ、その果皮を使用するのが一般的で、強い香りとビリビリとしびれる独特の辛みが特徴です。
ホールの状態や粉末状の花椒が売られており、麻婆豆腐をはじめ多くの中華料理、特に四川料理にかかせない香辛料です。
花椒が料理に強い刺激を加える役割を持つのに対し、花山椒は料理の風味を繊細に引き立てると言えるでしょう。
6月 【和風月名 水無月】
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