
秋の保存食『おうちでできる干し柿』のアレンジレシピです。
意外な組み合わせのように思いますが、干し柿の甘さとクリームチーズの酸味と塩気が絶妙のバランスで相性が良いのなのです。
口いっぱいに広がる濃厚な美味しさは、おやつやお茶請けにはもちろん、オードブル、ワインやシャンパンやビールのおつまみにもおすすめです♪
《材料》つくりやすい分量
・干し柿・・・ 4個
・クリームチーズ・・・ 60g
・ローストしたクルミ・・・20g
・シナモンパウダー・・・小さじ1/2
・ローストしたアーモンド(トッピング)・・・適量
・ローストしたかぼちゃのタネ(トッピング)・・・ 4個
《作り方》
①干し柿はヘタを切り落とし、真ん中に縦に切れ目を入れて種を全て取り除きます。
ローストしたクルミ、アーモンドは細かく刻みます。
クリームチーズは常温に戻しておきます。
②ボウルにクリームチーズ、刻んだクルミ、シナモンパウダーを入れて混ぜ合わせます。
③干し柿の切れ目に②を詰めてサンドし、刻んだアーモンドとかぼちゃのタネをトッピングします。
④冷蔵庫で30分ほど寝かせます。
丸ごと食べてもいいですし、よく切れる包丁で丁寧に輪切りにして食べてもいいです。
〈メモ〉
*冷蔵庫で冷たくしても、オーブントースターでクリームチーズが溶けるくらいまで2分ほど加熱しても、どちらの食べ方も美味しいです。
*ナッツやシナモンを加えずにクリームチーズだけでもよいです。
*クリームチーズの代わりにブルーチーズにすると大人の味になります。
旬の食材のこと
『柿』

柿は中国や日本など東アジアが原産と言われています。
古くから日本で多くの品種が生まれ、「kaki」として、アジアやヨーロッパでも名前が通用しているほど、国内外問わず人気のある日本を代表する果物といえます。
柿は早いものは8月中旬頃から収穫が始まり、富有柿などは11月から本格的な収穫期に入ります。
最も沢山の種類が店頭に並び、出盛りとなる旬の時期は10月から11月といわれています。
柿は"甘柿"と"渋柿"に分けられ、中には"不完全甘柿"といわれるものもあります。
不完全甘柿とは種子が入ると渋が抜けて甘くなり、種子が入らないと渋が残る柿のことをいうそうです。
柿の品種は1000種近くあると言われていますが、甘柿の種類はその中で20種類足らずです。
甘柿の代表は「富有柿」。甘柿生産量の約80%を占めています。

甘柿と渋柿との違いは、渋味の原因であるシブオール(タンニン)の状態にあります。
よく実の中にゴマといわれる黒い斑点が見られますが、これはシブオールが固まったものだそうです。
どちらも同じくらい含まれていますが、甘柿の場合は水に溶けない状態(不溶性タンニン)になっています。
一方渋柿は、このシブオールが水に溶けた状態(水溶性タンニン)のまま残っているため、食べると口の中で渋味を感じます。
渋柿は収穫の後、「渋抜き」といわれる工程を経て市場に出すということになります。
渋柿の脱渋方法をいくつかご紹介します。
1.温泉処理
古くから伝わる方法で、約40℃の温湯に12~24時間浸けます。
鹿児島県紫尾(しび)温泉などでは温泉に一晩浸して脱渋された柿を「あおし柿」と呼ばれています。
2.アルコール脱渋
柿のヘタの部分を焼酎など30~40%のアルコールにつけ、ビニールの中に入れ1週間程密封しておきます。
3.炭酸ガス脱渋・ドライアイス法
果実温度を20~25℃に保ち、90%濃度の炭酸ガス内に24時間密封します。
ドライアイスを用いて炭酸ガスを発生させる方法が通常よく使われているようです。
柿には栄養が豊富に含まれており、「柿が赤くなれば、医者が青くなる」と言われるほど栄養価が高く健康食品として非常に優れているといわれています。
どの品種にもペクチン、βカロテンをはじめβ-クリプトキサンチン、ゼアキサンチン、リコピンなどのカロテノイド、ビタミンCを多く含みます。食物繊維も豊富です。
ビタミンCは、なんと、みかんやいよかんなどの柑橘類の約2倍も含まれているのだそうです。
大きめの柿1個で1日分のビタミンCの必要量をほぼ摂取することができるといわれていて、疲労回復、かぜの予防、ガン予防、老化防止に効果が期待できますね。
ビタミンCとタンニンには血液中のアルコール分を外へ排出する働きや副腎機能低下を防止する働きがあるそうです。また、酵素(カタラーゼ、ペルオキシダーゼ)がアルコールの酸化、分解を促すなど、二日酔いの防止もによさそうです。
ただし食べすぎると、体を冷やしたり、消化不良、便秘などの症状があらわれることもあるそうなので注意しましょう。
店頭にて選ぶ際は、実はかためで皮の色とつやが良く張りのあるもの、ヘたが緑色でしっかりついているものを選びましょう。
白く粉を吹いたようになっているものはブルームと言い、ブドウなどでも見られるように完熟した果実によく見られる自然現象です。
渋抜きの工程を経た柿は、その後もエチレンガスを出しながら熟してどんどん柔らかくなっていくので、買ったら早めに食べましょう。
でも、すぐには食べられない!という方に。
柿をシャキシャキした食感のまま保存する方法をご紹介します。
柿はヘタの部分で呼吸し、ここから水分が蒸発していくので、保存する時に水を含ませたキッチンペーパーなどをヘタの部分に当てます。
ヘタが下になるようにして袋などに入れて冷蔵庫に入れておくと2〜3週間くらいはシャキシャキした状態のまま保存することができるそうです。
さらに長期保存する場合は冷凍保存もできますので、その方法をいくつかご紹介します。
1.柿を丸のまま冷凍
熟しすぎたものは、冷凍するとシャーベットのようになり美味しくいただけます。
皮もヘタも付いたまま凍らせ、食べる時は半解凍して、ヘタが付いている上の部分を蓋の様に少し切って、スプーンなどですくって食べます。
2.柿を食べるサイズに串切りなどにして冷凍
解凍して食べやすいように、皮を剥き、種も取り除き串切りなどにしてラップを敷いたバットなどに重ならないように並べて冷凍します。凍ったら密封容器やジッパー付き保存袋などに入れて再度冷凍保存します。
食べたい分だけちょっとずつ取り出しやすく、種も取ってあるので、そのままスムージーなどに使うこともできます。
3.柿をピューレにして冷凍
皮を剥いて種を取り除いてからミキサーなどにかけ、ピューレ状にして冷凍する方法です。
ジッパー付き保存袋などに入れて、空気を抜き平たく板状にした状態で凍らせます。
いろいろな保存方法がありますが、柿の状態や食べ方などにより、お好みの方法でぜひお試しください。
11月 【和風月名 霜月】
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