
冬の保存食『春菊のジェノベーゼソース』を使ったアレンジレシピです。
年末年始のご馳走の後、七草粥のように食べることをイメージしてつくりました。
やさしい味わいですが、出汁と玉ねぎで旨味をプラスし、ほのかな春菊の風味が食欲をそそります。
《材料》2人分
・春菊の塩麹ジェノベーゼソース:大さじ4
・白米:1合
・玉ねぎ:1/4個
・カブ:1個(葉も使う)
・
・オリーブオイル:大さじ1
・出汁:250ml
・塩:適量
・黒こしょう:適量
〈トッピング〉
・黒こしょう:適量
・パルメザンチーズ:適量
・レモン(輪切り):適量
・桜海老:適量
《つくり方》
①白米は洗ってザルにあげ水気をきっておきます。
カブは1cm角切り、葉の部分は1cm長さにカット、玉ねぎはみじん切りにします。
②フライパンにオリーブオイルを入れて中火にかけ、玉ねぎを透き通るまで炒めます。
白米を加えて油をなじませ、出汁を加え、弱火で10分ほど炒め煮します。
③春菊のジェノベーゼソース、カブを加え、フタをして3分ほど蒸し煮します。
カブがやわらかくなったら全体を混ぜ、塩、黒こしょうで味を調えます。
④器に盛り付け、パルメザンチーズ、黒こしょうをふり、レモンの輪切り、桜海老などお好みのでトッピングします。
*大根や蓮根を加えても美味しいです。
*出汁をコンソメスープ、豆乳や牛乳などにするとまた違った味わいのリゾットになります。
旬の食材のこと
『春菊』

春菊はキク科キク属の植物で、若い葉と茎を食用にします。
春に黄色の花を咲かせ、葉の形が菊に似ていることから、シュンギクという名が付きました。主に関西では「キクナ」とも呼ばれています。
「春菊」は名前から、いかにも原産地は日本であるかのように思われますが、実はもともとの原種は、ヨーロッパの地中海沿岸が原産地で、観賞用として親しまれていました。
そしてこの観賞用植物が中国などで食用の野菜として改良されたのです。このため「高麗菊」と呼ぶ地域もあるようです。
春菊の旬は冬です。
11月頃から2月頃に掛けて多く市場に出回ります。
ただ、春菊は寒さにも暑さにも比較的強い野菜のため、年間を通してある程度の量が出荷されています。
多く出回っている春菊は中葉種に当たる品種です。
春菊特有の香りが強く、葉の形も切れ込みが深いのが特徴です。
中葉種の他にも大葉種、サラダ用品種などがあり、大葉種は関西地方以西で好まれている品種です。葉に丸みがあり、切れ込みがあまり深くない見た目をしています。
サラダ用品種はその名の通り香りが少なく、茎も柔らかいので茎ごと生食することができるタイプの春菊です。
春菊には独特の香りがありますが、それはαピネンとペリルアルデヒドいう成分によるものです。
αピネンは、ひのきにも含まれている成分で、リラックス効果があるといわれています。
ペリルアルデヒドは、シソと同じ成分の香りで、防腐作用もあるといわれています。
カルシウムや鉄も多く含み、β-カロテンも豊富です。
春菊は葉が痛みやすい野菜です。
購入する際には葉の先までシャキッと張りがあり、全体的に濃い緑色をしているものを選びましょう。
好みにもよりますが茎は余り太くなっているものより細めの方が柔らかくて食べやすいです。
葉のギザギザが浅く葉が広いタイプの方が苦味や香りが穏やかで、切れ込みが深いものの方が風味が強いので好みで選ぶようにするといいですね。
ちなみに、春菊の苦味は、茎よりも葉に多く含まれ、加熱すると苦味が強くなるそうです。
春菊は乾燥しないよう濡れた新聞紙などでくるんでポリの袋などに入れて冷蔵庫に入れておきましょう。
他の葉野菜同様、春菊も寝かせておくと上に伸びようという植物所以の働きで茎が曲がりやすく、またそれが出来ない為に傷みも早くなるようです。可能な限り立てて保存する方が望ましいです。
冷凍保存もできます。
その場合は塩を入れた熱湯で30秒~45秒程度さっと固めに下茹でし、すぐに冷水におとしてから水気を良く切って、小分けしてラップに包み冷凍します。
使う時は和え物やおひたしなどの場合は自然解凍し、みそ汁など汁物の場合は凍ったままでも大丈夫です。
春菊の香りは健康にいい成分が含まれている証拠です。
そうは言っても、どうしてもあの香りが苦手という人もいるでしょう。
春菊は油と組み合わせると香りが和らぐそうですよ。
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