【わらびの水煮のアレンジレシピ】『わらびと筍の炊き込みごはん』
- morinone
- 2022年3月8日
- 読了時間: 7分

春の保存食『わらびの水煮』を使ったアレンジレシピです。
わらび、たけのこ、春人参、新ごぼうなど、春の具だくさんの炊き込みごはんです。
もち米をブレンドしたもちもち感、たけのこのコリコリや、わらびのシャキシャキなどいろいろな食感が楽しめます。
やさしい味付けなので、食材のおいしさを存分に味わうことができますよ。
冷めてもおいしく食べられるので、おにぎりにするのもいいですね。
《材料》作りやすい分量
・お米:1合
・もち米:0.5合
・水:350ml
・わらびの水煮: 100g
・筍の水煮:120g
・春人参:1/8本(約25g)
・新ごぼう:1/2本(約50g)
・三つ葉:1/4束
・だし汁:300ml
・油揚げ:1/2枚
・油:小さじ2
・刻みのり:適量
〈A〉酒:大さじ2
〈A〉みりん:大さじ1
〈A〉醤油:大さじ1
〈A〉砂糖:小さじ1
《つくり方》
①お米ともち米は合わせて水洗いしザルにあげておきます。
わらびの水煮は水けをきり、食べやすい長さに切ります。
筍の水煮は食べやすい大きさに切り、人参はせん切り、ごぼうはささがきにして水にさらしてからザルにあげ水けをきっておきます。油揚げは熱湯をかけ細切りにします。
②フライパンに油を中火で熱し、油揚げ、人参、ごぼうを炒めます。
③しんなりしたら、わらびの水煮、筍の水煮、だし汁、〈A〉の調味料を加えてひと煮たちさせ、ザルにあげて具と煮汁に分けておきます。

④炊飯器に合わせたお米を入れ、通常に炊く水加減まで③の煮汁を加え、具を入れて炊きます。
*足りない場合は分量外のだし汁を加えて下さい。
⑤炊き上がったら10分蒸らし、2cm長さに切った三つ葉を加えて、しゃもじで余分な水分を飛ばしながらさっくりと混ぜ、器に盛り、刻みのりを添えます。

旬の食材のこと
『わらび・ぜんまい』

↑わらび

↑ぜんまい
日本の代表的な山菜であるわらびとぜんまい。
この2つ、とてもよく似ていますよね。「実は同じものなんじゃないの?」なんて思っていた方もいらっしゃるのではないでしょうか。同じシダ植物ですが わらびはコバノイシカグマ科 ぜんまいはゼンマイ科です。わらびとぜんまいは形が似ているだけで、味も山で採れる場所も違うんですよ。
例えば、わらびは日当たりの良いところに群生しています。対して、ぜんまいは水気の多いところに生えているのです。
それぞれに見ていきましょう。
【わらび】
わらびはシダ類の植物で日本全国に自生している、いわゆる山菜の一種です。
若芽を山菜として食用にします。
また、わらび(蕨)の根には澱粉(でんぷん)が多く含まれており、この澱粉からわらび餅のもととなるわらび粉が作られます。
全国で採れる為、地方により時期に開きがありますが、九州の3月中旬頃に始まり4月中旬から5月の連休辺りに本州で旬を迎え、更に6月初旬位になると東北など北の地方が旬を迎えます。
わらびは数ある山菜の中でも特に長期間採取が可能なもののひとつで、遅く芽吹いたものであれば7月くらいでも採ることができる場合もあります。
まさに自然の中の春だけに楽しめる季節感あふれる食材の1つです。
わらびは頭を下げてお辞儀をしているような形で生えてきますが、長さが15~20cmぐらいになった頃が食べ頃。
美味しく食べるためには、柔らかいものを選びます。
色は、緑色のもの、紫がかったもの、黒っぽい紫色のものもあります。
穂先が上を向く前の丸くなった若芽が巻き込んでいるものが、柔らかで美味だそうです。穂先が上を向き、まっすぐに伸びたものは筋張って硬くなり、味が落ちるので注意を。
わらびは森の中ではなく、比較的日当たりの良い雑木林の縁や草原に生えます。
前の年に生えていたわらびが枯れた葉が沢山残っているような場所がポイントだそうですよ!
逆にこの枯葉が無い場所を探してもワラビは生えてこないのだそうです。
採るのは先がまだ丸く、開いていないものです。
見つけたら、なるべく根もと付近から手で折りますが、小気味よくポキッと折れるところから上を採取します。
固くて折れないものは上の方を折ってみてください。
※私有地や許可のないエリアでの山菜の採取は控えましょう。
わらびには特筆するほど多く含まれている栄養成分はありませんが、カリウムなどのミネラル、そしてビタミンA、ビタミンB群、ビタミンE、ビタミンKなどが含まれます。
わらびは生で食べることはできません。
アク抜きの工程を踏まなければ食べることはできないので、その少ない栄養素も、茹でる過程において水溶性のものは失われてしまいます。
栄養を摂るために食べるというよりは、旬を楽しむ、食生活を豊かにするといった趣で頂くのがいいですね。
わらびは十分にアク抜きをしないと、強い毒性のある成分も含まれており、これを大量に摂取すると大量出血症状を起こし、更に骨髄を壊して死に至る事もあるのでご注意を。
とはいっても、もちろんアクをしっかりと抜いておけば大丈夫ですので、安心して楽しみましょう。
店頭で選ぶ際には、穂先が下を向き、開いていないもの、産毛がたくさん生えているもの、切り口が変色していないものを選びます。
生長するにつれ、穂先は上を向き開いてくるので、そうなる前のものが美味しいです。
わらびの表面には産毛が生えています。これが新鮮さの目安にもなります。
切り口が干からびて変色しているものは、時間が経ってアクも強くなっていると思われますので注意しましょう。
長過ぎるものも生長が進んでいて筋張っている可能性も考えられますので、避けた方が良いかもしれません。
わらびは採取してから時間が経つと硬くなってしまうので、採ったその日のうちにアク抜きをする必要があります。
(*アク抜きの方法は、下記わらびの保存食レシピをご参照ください。)
【ぜんまい】
ぜんまいはゼンマイ科ゼンマイ属のシダ植物です。
日本には北海道から沖縄に至るまで全国の野山に自生していて、わらびと並び山菜として古くから親しまれてきた食材です。
山から平地までの土手や草地などに群生します。
石垣のようなところに生えている事が多く、昔は棚田の石垣にびっしりと生えていたようです。
新鮮なものには産毛がたくさんついています。
幼葉がワタ状の繊維で覆われているのが大きな特徴です。
生長するにしたがいこの綿毛が落ち、青い葉が広がり始めます。
食用とするのは、この綿毛が残っている若い芽です。
土から顔を出して10~20㎝ほどの長さになった新芽が食べごろです。
茎は緑色で、太くて短く、葉の部分の広がりがなく、首は上を向く前くらいのものがやわらかいです。
さらに、茎が太いものは食べ応えや食感もよく、赤っぽい色合いのものが最もおいしいのだそうですよ。
また、ぜんまいには雄雌があり、「男ぜんまい」と「女ぜんまい」と呼ばれています。
「女ぜんまい」は茎がやや太めで巻いている葉の表面がつるっとしていて少なめです。
一方「男ぜんまい」は巻いている葉の部分が膨らんでいて葉の表面がざらついています。
これは胞子を飛ばすためだそうです。

食べて美味しいのは「女ぜんまい」の方で、「男ぜんまい」は食べられない訳ではありませんが、やや固く味が落ちるため採らない方も多いようです。
ただ、女ぜんまいも全て収穫してしまうと子孫が残らないので採りきらないで、きちんと残すようにしましょう。
※私有地や許可のないエリアでの山菜の採取は控えましょう。
全国で採れる為、地方により時期に開きがありますが、九州の3月中旬頃に始まり4月中旬から5月の連休辺りに本州で旬を迎え、更に6月初旬位になると東北など北の地方が旬を迎えます。
生えている場所は微妙に違いますが、わらびとほぼ同じ時期に生えます。
ぜんまいには豊富な不溶性食物繊維が沢山含まれています。
不溶性食物繊維は、胃や腸の中で水分を吸収して大きく膨らみ、それによって腸の動きを活発にさせる働きがあるとともに、身体に有害な物質を吸着する性質があり、一緒に便として排出する働きがあるとされています。
ビタミンA・Cが豊富で、干したものは生に比べてビタミン類は減りますが、たんぱく質とカリウムが増えます。
干しぜんまいには、生の6~7倍という豊富なカリウムが含まれています。
3月 【和風月名 弥生】
【二十四節気・七十二候】についてはこちら
【わらびの水煮のアレンジレシピ】『わらびと筍の炊き込みごはん』
Comments