【牡蠣のオイル漬けのアレンジレシピ】『牡蠣と青じそのパスタ』
- morinone
- 2022年4月7日
- 読了時間: 6分

春の保存食『牡蠣のオイル漬け』を使ったアレンジレシピです。
牡蠣のオイル漬けをつくったら、このアレンジ料理を食べてみて!というおすすめのパスタです。
牡蠣の身を、半分はそのまま具としてプリッとした食感を楽しみ、半分はペースト状にして旨みが凝縮したソースにします。漬けたオイルはもちろん、にんにくも赤唐辛子も余すことなく使います。
牡蠣の濃厚な旨みに青じその爽やかな香りが加わった、シンプルだけど贅沢なパスタです♪
《材料》2人分
・牡蠣のオイル漬けの牡蠣:12個くらい
・牡蠣のオイル漬けのオイル:大さじ2
・牡蠣のオイル漬けのにんにく(スライス):適量
・牡蠣のオイル漬けの赤唐辛子(小口切り):適量
・パスタ:180〜200g
・醤油:大さじ1
・青じそ(細切り):6枚
・塩:適量
・粗挽き黒こしょう:適量
《つくり方》
①鍋に湯を沸かし、塩(分量外)を加えてパスタを茹でます。パッケージに記載の時間より少し短めに茹でてください。
②青じそは細切りにします。
オイル漬けの牡蠣6個(分量の半分)を細かく叩きペースト状にします。
③フライパンに、オイル漬けのオイル、にんにく、赤唐辛子、オイル漬けの牡蠣(①の刻んだものと粒のままのもの全て)を入れた状態でパスタが茹で上がるのを待ちます。
④パスタが茹で上がるころに、フライパンを中火にかけて熱します。パスタとパスタの茹で汁少々を加えてさっと絡め、醤油を加え、味見をして必要であれば塩で調えます。
⑤器に盛り、お好みでさらにオイル漬けのオイルを回しかけ、細切りにした青じそをたっぷりのせ、黒こしょうをふります。
旬の食材 のこと
『牡蠣』

牡蠣は世界中に100種類以上が分布していますが、日本で生食用として出回るのは、季節によって異なり、主に真牡蠣(マガキ)と岩牡蠣(イワガキ)の2種類です。
真牡蠣と岩牡蠣ともにイタボガキ科マガキ属の2枚貝で、ごつごつして波打った殻の形状が印象的。
養殖物が大半である真牡蠣は、夏に産卵するので、暑い季節は身が痩せておいしくありません。
最も美味しくなるのは産卵の準備に入る3~4月頃で、身が栄養を蓄えふっくら太って、グリコーゲンやアミノ酸などの牡蠣のうま味成分が最大となり、味もとっても濃厚クリーミーになります。
産地によって水揚げ期間が異なりますが、12月~翌3月がもっとも市場に出回る最盛期です。
スーパーや鮮魚店で並んでいるのはほとんどがこちらの種類。
養殖されているので旬の時期はもちろん、冷凍加工されているものであれば一年を通して楽しむことができます。
真牡蠣の身はしっかりしていて、加熱するとプリっとした食感を楽しめるのが魅力。
大きさは岩牡蠣よりも小ぶりですが、ミルキーで濃厚な味わいは、真牡蠣と岩牡蠣ともに変わりありません。
旨味たっぷりで栄養価が高いため、「海のミルク」と呼ばれています。
岩牡蠣の旬は、夏場の6月〜9月頃です。
天然と養殖いずれの方法で育てられていますが、一般的には天然物が多く出回ります。
そのため、その年の市場価格にもよるものの、基本的には養殖の真牡蠣より高価な傾向にあります。
天然物が多い岩牡蠣は日本海側でよく獲れ、少し沖合の20mまでの深い岩礁域に生息しています。
冷たい海水と敵から身を守るために、真牡蠣よりも殻が大きく厚みがあるのが特徴です。
ちょうど大人の手のひらくらいの大きさですね。
でも、4~5年経過した岩牡蠣には、1kgを超える大物も見られるとか?!
身もひと口で食べることができないほど大ぶりで、さらに濃厚でクリーミー。
ほんのり苦味や渋味も感じる味わいから、「海のチーズ」と呼ばれ、夏の牡蠣として珍重されることが多いです。
古くから生牡蠣を食べていたヨーロッパには、「Rのつかない月は牡蠣を食べるな」という言葉があります。
200年以上もまえのフランスのことわざです。
「Rのつかない月」とは、英語表記の5月(May)~8月(August)の時期のことです。この時期は、生牡蠣を食べてはいけないとされました。
反対にRのつく月である9月(September)~翌4月(April)は、安心して食べられるということです。
冷蔵技術がなかった当時、夏場に腐敗や細菌の増殖が原因で、食中毒が頻発したことから生まれたといわれています。今では、冷蔵技術や流通網の発達で、食中毒を起こす可能性は昔と比べて格段に少ないですので、あまり当てはまらないのかもしれませんね。
でも、水質管理を怠って細菌が繁殖したり、有毒プランクトンによる一過性の貝毒を持ったりすることもあるそうですから、牡蠣を購入する際は、信頼できるお店や業者から購入するようにしてください。
牡蠣といえば「あたる」というイメージを持っている方も多いですよね。
そもそも牡蠣にあたるケースは、ノロウイルスや腸炎ビブリオなどのウイルスや菌が原因となっています。
ノロウイルスは冬場にピークを迎え、腸炎ビブリオは生息する海水の温度が上がる夏場に発生しやすくなります。
海水経由でウイルスを取り込んでしまった牡蠣を、生または加熱が不十分な状態で食べた場合、食後1~2日のうちに症状があらわれるといわれています。
どんなに新鮮な牡蠣でもノロウイルスが付着している可能性はあるので、十分注意が必要です。
また、牡蠣の食べ過ぎは食中毒のリスクを高めるだけでなく、亜鉛やプリン体の過剰摂取を引き起こす可能性があるのだそうです。
亜鉛の耐容上限量は1日35~45mg、プリン体の推奨摂取量は1日400mg以下です。
牡蠣1個(約20g)あたりの亜鉛含有量は約2.8mg、プリン体含有量は約37mgであることを踏まえると、安心して食べられる牡蠣の量は1日10個ほどが目安になると考えられます。
美味しいからといって、食べ過ぎには注意しましょう。
牡蠣は栄養価の高い食品のひとつです。
牡蠣は1個(約20g)あたり約12kcalと低カロリーなのに、ビタミンやミネラルを豊富に含む栄養たっぷりの食材です。
特に、ビタミン類ではビタミンB12、ミネラル類では亜鉛や鉄を多く含みます。
牡蠣が魚介類でトップクラスの含有量を誇る亜鉛は、体内のタンパク質の合成や酵素・ホルモンの分泌に必要不可欠なミネラルです。
牡蠣に含まれる鉄や亜鉛は、体内に吸収される割合が15~30%ほどと非常に低いのも特徴です。
そのため、鉄や亜鉛の吸収率をアップさせるビタミンCやクエン酸がたっぷりの食材と一緒に食べるのがポイントなのです。
生牡蠣や牡蠣フライなどは、レモン・すだち・かぼすなどの柑橘類をキュッと絞ってからいただきましょう。
4月 【和風月名 卯月】
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