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【柚子味噌のアレンジレシピ】『柚子味噌田楽いろいろ』

  • 執筆者の写真: morinone
    morinone
  • 2022年11月23日
  • 読了時間: 7分

【柚子味噌のアレンジレシピ】『柚子味噌田楽いろいろ』

秋の保存食『柚子味噌』を使ったアレンジレシピです。


柚子味噌を使うと香りが華やかで上品な味わいに。お正月やおもてなしの一品にいかがですか。

柚子味噌を食材につけるだけでも、表面を焼いて香ばしくしても、どちらも美味しいです。




■ふろふき大根


《材料》

・大根・・・ 1/2本

・だし汁・・・ 500mlくらい

・柚子味噌・・・ 適量

・柚子皮・・・ 適量



《作り方》

①大根は3cm幅の輪切りにして、厚めに皮をむきます。

角をとり(面取り)、片面に十字に1/3くらいの深さまで切り込みを入れます(隠し包丁)。


②鍋に大根の切り口を下にして入れて、大根がしっかりかぶるくらいのだし汁を入れて中火にかけます。煮立ったら弱火にしてことこと30〜40分、大根に竹串がすっと通ってやわらかくなるまで炊きます。


③器に盛り付け、柚子味噌をたっぷりのせます。あれば黄柚子の皮を添えます。



 【柚子味噌のアレンジレシピ】『柚子味噌田楽いろいろ』



■のし鶏


《材料》作りやすい分量

鶏ももひき肉・・・ 300g

・生姜みじん切り・・・ 1片分(10gくらい)


〈A〉しょうゆ・・・ 小さじ1

〈A〉みりん・・・ 大さじ1

〈A〉酒・・・ 小さじ1

〈A〉塩・・・ ひとつまみ


溶き卵・・・ 1個分

・片栗粉・・・ 大さじ1

・柚子味噌・・・ 50g

・黒ごま・・・ 適量



《作り方》

ボウルに挽き肉と生姜のみじん切りを入れ、粘りが出るまで練ります。〈A〉を加えて混ぜ、溶き卵を少しずつ加えてそのつどよく混ぜます。最後に片栗粉を加えて混ぜ合わせます。


天板にオーブンシートを敷き、①をのせて2cm厚に平らに広げます。20cm×20cmくらいの大きさになるようのばして形をととのえます。


180℃に熱したオーブンで20分ほど焼きます。

一度オーブンから取り出して、柚子味噌を表面に塗り、さらに20分ほど焼きます。


④焼き上がったら粗熱をとり、食べやすい形に切ります。表面に黒ごまをちらします(あれば黄柚子の皮を添えても)。



 【柚子味噌のアレンジレシピ】『柚子味噌田楽いろいろ』



■豆腐とこんにゃくの田楽


《材料》作りやすい分量

・木綿豆腐・・・ 1/2丁

・こんにゃく・・・ 1/2枚

・油・・・ 適量

・柚子味噌・・・ 80g

・柚子皮・・・ 適量

・白ごま・・・ 適量


《作り方》

①こんにゃくは水で洗い、1.5cm厚くらいの食べやすい大きさに切り、片面に斜めに3〜4mm幅の浅い切り込みを入れます。沸騰したお湯に入れ3〜4分茹でてザルにあげておきます。


②木綿豆腐はよく水切りしておきます。1.5cm厚くらい、2〜3cm角くらいの大きさに切ります。フライパンに油を軽くひき、豆腐の表面にこんがりと焼き色がつくまで、中火で両目を焼きます。


①のこんにゃく(切り込みを入れた面)と②の豆腐の表面に柚子味噌をたっぷり塗り、柚子皮や白ごまを上に散らします。

トースターで柚子味噌がこんがりするまで6〜7分ほど焼くと香ばしく仕上がります。


*こんにゃくに切り込みを入れることで、臭みが抜けやすく、柚子味噌が絡みやすくなります。

*温かいままでも、冷蔵庫で冷やして食べても。

*お好みで練り辛子、一味や黒胡椒をつけても美味しいです。木の芽を添えてもいいですね。







旬の食材のこと

『柚子』


【秋の保存食レシピ】霜月(11月)柚子

柚子はミカン科ミカン属の果実で、海外でも「ユズ」と呼ばれています。

奈良時代から栽培されていて、歴史の古い柑橘です。

酸味がとても強いので、みかんのように生食には向かない果実ですが、フレッシュで清々しい香りが高く、お料理の脇役として香り付けに使われたり、果皮を薄く剥いて料理に色味を加えたり、五感を楽しませてくれますね。


柚子は5~6月に白い花を咲かせ、7~8月の夏の時期に青玉と呼ばれる緑色の未熟な青い実を収穫します。

青玉は、薬味として使われるのが一般的です。


その後、果実は熟成して11月中旬~1月には成熟した黄色い実が収穫されます。

11月中旬~12月に収穫の最盛期を迎え、この頃が黄柚子の旬と言われます。


柚子の木には長く鋭いトゲがあることをご存知でしたか?

風などで枝が揺れることにより、果実に傷がつくことがあります。

結構堅いトゲなので、収穫時には手を傷つけないよう注意が必要です。

柚子の生長に影響はないので、毎年お庭で収穫をされる方などは、この棘を取っておくと良いかもしれません。


日本には、冬至(太陽暦の12月21日頃)にお風呂に柚子を浮かべて柚子湯につかる風習がありますね。

これは、柚子には血行を促進し体温を上げる効果があるため、柚子湯に入るとその冬は風邪を引かずに過ごせると言われることのほか、柚子の強い香りが邪気を払うという言い伝えから生まれたものです。


【秋の保存食レシピ】霜月(11月)柚子

子供の頃、お風呂の蓋を開けて、ぷかぷかと浮かぶ柚子の様子や香りが嬉しくてテンションが上がっていたことを思い出します。

こういった五感にうったえて記憶に残るような風習は、ぜひとも長きにわたって受け継がれていって欲しいものですね。


柚子はカリウムやビタミンC、クエン酸が豊富です。

ビタミンCには風邪の予防や疲労の回復、肌荒れなどに効果があります。

皮の方が栄養価は高く、ビタミンCを多く含んでおり、果汁の4倍近く含まれているそうです。


柚子の白い綿の部分や筋の部分には、ヘスペリジンというポリフェノールの一種が多く含まれています。

このヘスペリジンが、血管を強化し、むくみなどを防ぐ役目があるそうですよ。

また、血流を改善する役目もあり、肩こりや冷えの改善が期待できますね。


少し苦味が出ますが、皮や綿ごと砂糖に漬けてシロップにして飲めば、その栄養も摂ることができそうですね。

シロップをつくった後の皮や綿などは、ネットに入れてお風呂に浮かばせると柚子湯と同じ効能が期待できます。

本当に無駄にするところのない果実ですね。

古くから日本人に親しまれていたのも、その効果効能を見れば納得です。


苦味をもつ物質リモノイドは、抗がん作用・悪玉コレステロール抑制作用があり、精油成分やクエン酸・ビタミン類が相乗的に働き、リウマチ・関節炎などの腫れや痛みを緩和する働きもあるそうですから、除いてしまうなんてもったいない!ですね。


柚子の種の表面のヌルヌルした部分は、ペクチン質と呼ばれるもので、水溶性の食物繊維です。

これには整腸作用があり、下痢や便秘を予防する効果や、血糖上昇の予防やコレステロール値のコントロールをする働きがあるとされています。

また、血行を促進するピネンやリモネン、抗炎症作用のあるナリンジンなども含まれます。

これらの作用で血液の循環も良くなり、冷え性やリウマチの症状が改善されると考えられています。


柚子の種から化粧品をつくりたい場合は、実から取り出した種を焼酎につけて1〜2週間漬け込み、冷暗所に置きます。時々混ぜて、液体がトロッとしてきたらザルなどで濾して、精製水などで薄めて使います。

その後の種も捨てずに袋などに入れてお風呂に入れて使えば肌がしっとりとしますよ。

リモネンという香り成分は、大脳に直接働きかかけて、気持ちをすっきりさせる、ストレスを和らげるなどのリラックス効果が期待されます。そのため、柚子から抽出されるアロマオイルは、病院や介護施設でのアロマセラピーに利用されているのだそうです。


店頭で選ぶ際には、手に持った時に、実に張りがありブヨブヨしていないものを選びます。

ヘタの部分を見て、切り口が新しく茶色くなっていないか確認し、良い香りがしているか確かめましょう。


柚子は気温が高い時期は乾燥しないようラップで包むか袋に入れ野菜庫に入れておくとよいでしょう。

香りが命なので、なるべく早く使いきるようにしてくださいね。


【秋の保存食レシピ】霜月(11月)柚子

柚子の皮は料理の風味付けにも使えます。

肉じゃがの隠し味に少し添えたり、和え物や冷奴などにほんのひとかけ添えるだけで、とても上品な料理になりますね。


浅漬けや醤油漬けを作る時に、ザク切りにしたユズを加えるだけで風味豊かなお漬物が出来ます。

またピクルスを作る時にも果皮またはザク切りを加えると美味しいですよ。


絞ってポン酢として使えば、鍋料理には欠かせませんね。冬ならではの味わい方を楽しめます。

オイルと共にドレッシングとしても爽やかな風味のサラダが楽しめます。


このように、柚子は果肉や果汁だけでなく、皮や種など実のあらゆる部分に体によい、さまざまな栄養が含まれています。

寒さに強く、育てやすい樹木でもあるので、ご自宅で柚子の木を栽培して、旬の時期にその実を堪能するのも素敵ですね。








11月 【和風月名 霜月】

















【柚子味噌のアレンジレシピ】『柚子味噌田楽いろいろ』

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