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【秋の保存食レシピ】長月(9月)《きのこのオイル煮》

執筆者の写真: morinonemorinone

【秋の保存食レシピ】長月(9月)《きのこのオイル煮》

きのこをオイルでコトコト煮ると、中の水分が抜けて身が締まり、食感がよくなって風味も増します。

今回は5種類のきのこを使いましたが、お好きなきのこ3種類以上をミックスしてください。ミックスすることで風味に深みが出ます。


そのままでも美味しく、付け合わせにしたり、オイルごとお料理に使ったり、アレンジも自在です。


【秋の保存食レシピ】長月(9月)《きのこのオイル煮》


《材料》約600ml容量の保存容器1個分


・きのこ(しめじ・舞茸・えのきだけ・エリンギ・椎茸などお好みで):合わせて500g

・オリーブオイル:1/2カップ(100ml)

・にんにく:1かけ

・塩:小さじ1



《作り方》


①きのこはすべて紙タオルなどで汚れをはらいます。

 しめじは、根元を切り落とし、小房に分けます。

 舞茸は、根元を切り落とし、食べやすい大きさにほぐします。

 えのきだけは、根元を切り落とし、3等分の長さに切ってほぐします。

 しいたけは、石づきを切り落とし、3mm厚さに薄切りします。

 エリンギは、大きいものは長さを半分に切り、食べやすい大きさに切ります。

 にんにくは潰しておきます。


② 鍋にきのことにんにくを入れ、オリーブオイルと塩を加えてフタをし、弱めの中火にかけます。


③15分ほどしたら一度フタを開けてひと混ぜし、さらに20分ほど煮たら火を止めます。



〈メモ〉

*きのこの旨みとニンニクの香りが移ったオイルも調味料として活用できます。

*唐辛子を加えてピリ辛にしても使い勝手がいいですね。


〈食べ頃〉

作ってすぐ食べられますが、冷蔵庫でひと晩寝かせると味がなじんでより美味しくなります。


〈保存〉

冷蔵庫で1週間ほどが保存の目安です。

ジッパー付き保存袋などに入れて冷凍庫で3ヶ月ほど保存可。


〈応用メニュー〉

パスタ、ピラフ、ケチャップライス、スープ、サラダ、グラタン、ホイル焼き、オムレツなど

魚や肉料理、バンバーグなどのソースに加えたり、付け合わせにしたり。

炒め物、汁物、洋風ライスの具材に。豆腐、お浸し、納豆にも。

フードプロセッサーなどでペースト状にして、バゲットのパテ、シチューやカレーの隠し味に。牛乳でのばしてポタージュスープにもできます。





 

の保存食きのこのオイル煮』を使ったアレンジレシピ



【秋の保存食レシピ】長月(9月)《きのこのオイル煮》




 

旬の食材のこと

『きのこ(舞茸・ぶなしめじ)



舞茸

〈きのこー舞茸〉


舞茸は「見つけると舞うほどうれしい」と「カサがヒラヒラしていて舞っているように見える」ということから名づけられたと言われています。


本しめじのように希少性のある天然きのこでしたが、1970年代に栽培に成功し、広く流通するようになりました。

舞茸はよくスーパーなどでも売られていますが、そのほとんどは栽培物です。


天然の舞茸は北海道や東北の深山でしか採れず希少なため高価なきのことなっています。天然ものの旬は秋です。

毎年のように同じ木の同じ場所に生えると言われていて、きのこ採りの人は見つけても決して人にその場所は教えないのだそうですよ。


栄養価に優れており、キノコ類に含まれるβグルカンの効力が群を抜いて強いです。

βグルカンは、免疫機能を回復させ、ガン細胞の増殖を抑えることや、血圧・血糖値・コレステロールを下げるなどの効果が期待できます。


腸を刺激して腸内をきれいにする効果もあるので、大腸がんの予防も期待できます。


カルシウムの吸収を助け、骨や歯を丈夫にするビタミンD、ナイアシンなどのビタミンB群と亜鉛が豊富です。


ビタミンDの前駆体であるエルゴステロール含有量はきのこ類の中でトップクラスです。


選ぶ時は、ヒダに厚みがあり、シャキッとして軸が硬くしまり、ピンとしているものを選びましょう。

小さくひと株ごとになったものと、大株を切り分けたものが売られていますが、小株のものは小さい分ヒダも薄い傾向にあります。

シコシコした歯触りを楽しむなら大株のものの方が良いでしょう。


パックのままか、乾燥しないように袋に入れて冷蔵庫で保存し、3日~4日までに使い切りましょう。

冷凍する場合は、食べやすい大きさにほぐして、小分けにしましょう。


舞茸は生では食べられません。必ず加熱調理してから食べてくださいね。


マイタケプロテアーゼというタンパク質分解酵素を含んでいるので注意しましょう。

逆に、これを活かし、肉などを焼く前にマイタケと塩、胡椒、酒またはワイン、ニンニクなどを一緒にミキサーにかけたマリネ液に浸しておくと肉が柔らかくなります。


香りがとても強いキノコなので、他の食材の風味を殺してしまわないよう使う量を加減するとよいでしょう。

また、煮汁などに色が付きやすいきのこですので、綺麗な澄んだ色に仕上げたい場合はあらかじめさっと湯通ししておく必要があります。





ぶなしめじ

〈きのこーぶなしめじ〉


味にくせがなく、和洋中といろいろな料理に使いやすいことで人気です。


ぶなしめじは、本来は味が淡泊で旨味とともに多少の苦みを持つきのこでしたが、人工栽培への移行に伴い改良されて、味がよく食べやすいきのことして、広く食卓にのぼるようになりました。


一般によく目にするぶなしめじは、おがくずと栄養材を固めた菌床で栽培されたもので、かつては「本しめじ」として販売されていました。

しかし、「本しめじ」という本来の品種は、このぶなしめじとは別の品種で、栽培には向かない野生のきのこなのでその名称での販売が国により止められ、今では「ぶなしめじ」として売られています。


本しめじ

↑本しめじ。姿かたちが違いますね。


栽培物は施設内で作られているので当然通年栽培され、旬はありません。


ただ、旬と言う訳ではありませんが、栽培物は通年品質が安定しているにもかかわらず、夏場は需要が少ないために同じ価格で量が増えたり、セール品の対象になったりと価格が下がる傾向にあるのだそうですよ。

寒い時期の鍋だけでなく、炒め物やマリネなど、お得に色々と使いたいですね。


天然物のぶなしめじは秋にブナの倒木や切り株、枯れ木などに群がるように生えるきのこです。

ブナ以外にもトチノキやカエデ等、他の広葉樹でも見られる事があります。


天然物のぶなしめじ

色は薄茶色で、傘は大きいものだと15cm程にもなり、一般のスーパーなどで売られている栽培物とは見た目がかなり違っていますね。


天然物の収穫は、地域にもよりますが、8月下旬頃から11月頃で、旬は9月下旬から11月初旬となります。


ぶなしめじには、カルシウムの吸収率を上げるビタミンDの他にビタミンB1、B2、ナイアシン、食物繊維、カリウムなどが含まれています。


ナイアシンは血行を良くし、カリウムは高血圧を改善、食物繊維は便秘解消の効果が期待できます。機能を向上させる働きやたんぱく質の吸収を促進させ、体を成長させる大事な働きもしてくれる必須アミノ酸といわれる「リジン」も含まれています。


ぶなしめじを選ぶ時は、カサの色が濃く、小ぶりで開きすぎず、ハリと弾力のあるものが新鮮です。

軸は硬く、短いものを選びましょう。

古くなるにつれ全体に柔らかくなり、傘や柄の部分などにしわが出始めます。


きのこ類は水気を嫌うので濡れないように気をつけて、乾燥しないように袋に入れます。

冷蔵庫に入れ3日~4日までに使い切りましょう。


冷凍保存する場合は、石づきを切り落として使いたい房の大きさにほぐし、保存袋などに入れて冷凍します。

使う際は必要な分だけ取り出し、凍ったまま調理しても大丈夫です。


きのこ

きのこ類は冷凍することでうまみの素であるグルタミン酸等が増えることが近年発見されたそうなので、是非お試しください。





 



9月 【和風月名 長月】








 









【秋の保存食レシピ】長月(9月)《きのこのオイル煮》

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