
トマトは一年中食べられますが、日本での露地栽培の旬は6月~8月の夏といわれています。
ですが、本来トマトは高温多湿に弱く、冷涼で強い日差しを好む野菜のため、実は、一番おいしい時期は、春から初夏と秋だともいわれているのです。
この時期、太陽の光をたくさん浴び、比較的乾燥した気候の中でトマトは糖度をあげ、栄養価も最も高くなるのだそうです。
トマトの保存食や調味料づくりは、夏だけでなく、秋も適した時期なのですね
セミドライトマトのオイル漬けは、ミニトマトが比較的安く手に入る時期にまとめてつくり置きしています。
天日でゆっくりと自然乾燥させる方法もありますが、今回は低温のオーブンで水分を抜きつつジューシーさを残すつくり方をご紹介します。
トマトの甘みも酸味も旨みもぎゅっと凝縮!
オリーブオイルに漬けるので硬くなり過ぎずに保存でき、トマトの風味がしみ出たオイルも調理に使えます。
保存しておくと何かと重宝しますよ♪
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《材料》できあがり量 約500ml
・ミニトマト…40個
・塩…少々
・オリーブオイル…適量(トマトが完全に浸るくらい)
・にんにく…1かけ
・ハーブ(ローズマリー・タイム・ローリエなど)…適量

《作り方》
①ミニトマトは洗って水けを拭き、ヘタをとって横半分に切り、切り口を下にしてキッチンペーパーなどの上にのせて10分ほどおきます。
オーブンシートを敷いた天板に切り口を上にして並べ、塩を切り口全体にふります。
②130〜150℃に予熱したオーブンに入れ、約1時間〜1時間半加熱します。
水分が抜けて縮んでくるので、抜けきる手前くらいまで。

③オーブンから取り出し、そのまま冷まし、粗熱が取れたら清潔な保存びんに入れます。
オリーブオイルをトマトの表面が完全に浸るまで注ぎます。
たたいて軽くつぶしたにんにく、お好みのハーブを加えてフタをし、冷蔵庫で一晩おいてなじませます。
〈メモ〉
*今回はセミドライにしましたが、仕上がり具合はしっかり乾燥させるなどお好みで。
〈保存〉
冷暗所で1週間ほど、冷蔵庫で1ヶ月間ほどが保存の目安です。
セミドライトマトのみ(オイルなしの状態)なら、冷凍庫でヶ月間ほど保存可能です。
〈応用メニュー〉
パスタ、サラダ、カルパッチョ、マリネ、ドレッシングなどは、漬けたオイルも使って調理。
サンドイッチやバゲット、トーストに。
スクランブルエッグやオムレツ、グリルしたお肉やソテーした魚に添えるソースに。
カレーやスープ、炒め物や煮込み料理などにも。
春の保存食『わらびの水煮』を使ったアレンジレシピ

旬の食材のこと
『トマト』

通年市場にありますが、冬から初夏に採れる冬春トマトと、夏から秋にかけて採れる夏秋トマトがあるそうです。
特に春から初夏にかけては、日光をたくさん浴びて、比較的乾燥した気候の中でトマトの糖度があがり、味も濃くなる上、栄養価も最も高くなります。
お店で選ぶ際はへたが緑でぴんとしているものを。
乾燥して縮れているようなものは収穫してから時間が経っていると言えますので選ばないようにしましょう。
また、お尻の先から上のヘタに向かって何筋も放射線状に筋が見えるものは糖度が上がっているトマトなのだそうですよ。
トマトの赤い色の元はリコピンといわれる色素です。
リコピンとは、植物などに含まれる赤色やオレンジ色の色素成分、カロテノイドのひとつ。
β-カロテンなどの仲間といえば分かりやすいですね。
リコピンはそのカロテノイドの中でも抗酸化作用が高く、同じく抗酸化作用を持つビタミンEの100倍以上!
美肌目指して積極的にとりたいですね。
リコピンは油に溶けやすい性質のため、油と一緒に食べると体内への吸収率がアップ!
さらに、加熱により吸収率が高まるので、トマトソースや、シチュー、スープなど、加熱調理して食べるのがおすすめです。
6月 【和風月名 水無月】
【二十四節気・七十二候】についてはこちら
【夏の保存食レシピ】水無月(6月)《セミドライトマトのオイル漬け》
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